「バリアフリー」と書かれたホテルでも、自分の車椅子で利用できるかどうかは、公式サイトの写真や設備情報だけでは分からないことがあります。
そこで役立つのが、ホテルへの電話確認です。ここでは、実際に電話で確認した情報をもとに、宿泊する前に聞いておきたい7つの質問を紹介します。大きなイベントに向けてこれから宿を探す方はもちろん、すでに予約済みの方も、今から確認できることがあります。
なお、具体的なバリアフリーホテルの紹介記事については、以下も参考にしてください。
まず、ご自身の状況を伝えましょう
ホテルに質問する前に、まずは自分の状況を伝えましょう。ホテル側が利用する部屋や設備を判断するためには、
どのような車椅子を使っているのか
どこまで自分でできるのか
どのようなサポートがあれば利用できるのか
を具体的に伝えることが大切です。
例えば、手動か電動か、車椅子のおおよそのサイズや重量、自分で移動できる範囲、自力で移乗(車椅子からベッドなどへ移ること)ができるかなどを伝えます。
「介助が必要です」とだけ伝えるのではなく、「シャワーチェアがあれば一人で入浴できます」のように、何があればできるのかまで伝えると、ホテル側も対応を検討しやすくなります。
特に電動車椅子は、一般的な車椅子とは寸法や重量が異なり、折りたためないものもあります。そのため、通路の幅や室内で向きを変えるスペースなど、電動車椅子でも移動できる動線が確保されているかを確認することが大切です。
電話で聞く7つのこと
電話では、次の7つを順番に確認してみましょう。一泊するときの動線に沿っているため、電話中も確認する順番に迷いにくくなります。
駐車場や玄関から部屋まで、段差なしで行けますか。何分くらいですか【予約後でもOK】
ベッドの高さはどのくらいですか【予約前】
ベッドの横に車椅子を付けられるスペースはありますか【予約後でもOK】
家具の配置を変えてもらえますか【予約後でもOK】
浴室とトイレの手すりは、どちら側に付いていますか【予約前】
浴槽の縁と洗い場は、どのくらいの広さですか【予約前】
介助用品の持ち込みと、貸出品はありますか【予約後でもOK】
ここからは、それぞれ何を確かめる質問なのか、電話で使える聞き方とあわせて紹介します。
1. 駐車場や玄関から部屋まで、段差なしで行けますか。何分くらいですか

「駐車場や玄関から客室まで、段差なしで移動できますか?エレベーターを使う場合、どのくらいかかりますか?」
と聞いてみましょう。あわせてエレベーターの広さも確認しておくと安心です。
ホテルから聞いた所要時間はあくまで目安で、混雑や当日の状況によって変わることがあります。この項目は予約後でも確認できます。
2. ベッドの高さはどのくらいですか
ベッドの高さは、車椅子からベッドへ移る際のしやすさに関わります。客室内でも変更しにくい設備なので、予約前に確認しておきましょう。
「床からマットレスまでの高さは、どのくらいですか?」
と聞いてみてください。
「ベッドの高さは変えられますか?背上げ(背もたれを起こす機能)と高さは、それぞれ動かせますか?」
と確認すると、より具体的に把握できます。
3. ベッドの横に車椅子を付けられるスペースはありますか

「ベッドの横に車椅子を付けて移動できるくらいのスペースはありますか?」
と聞いてみましょう。
壁とベッドの間隔や、反対側にもスペースがあるかを確認するのもポイントです。スペースが足りなくても、家具の配置変更で対応できる場合があります。すでに予約済みの方も、必要なスペースが確保できるか早めに確認しておきましょう。
4. 家具の配置を変えてもらえますか
客室内のスペースが足りない場合でも、家具の位置を変えることで車椅子で移動しやすくなることがあります。
「車椅子で移動しやすいように、ベッドや家具の配置を変えていただくことはできますか?」
と聞いてみましょう。
対応できる場合でも、スタッフの手配が必要になることがあります。当日に依頼するより、宿泊前に相談しておくと安心です。すでに予約済みの方も、必要があれば早めの相談がおすすめです。
5. 浴室とトイレの手すりは、どちら側に付いていますか
「手すりあり」と表示されていても、どちら側に付いているかまでは分からないことがあります。片側だけの場合、自分にとって使いやすい位置とは限りません。
「浴室とトイレの手すりは、どちら側に付いていますか?片側だけでしょうか?」
と聞いてみましょう。
自分が移乗しやすい側と手すりの位置が合っているかを確認することがポイントです。予約前に確認しておきましょう。
6. 浴槽の縁と洗い場は、どのくらいの広さですか
浴室は、手すりの有無だけでなく、浴槽の縁や洗い場の広さも確認しておきましょう。
「浴槽の縁に腰掛けられるくらいの幅はありますか?」
「洗い場は、車椅子や介助者が入れるくらいの広さがありますか?」
などと聞いてみてください。
特に介助者と一緒に入浴する場合は、洗い場の広さが重要です。二人の介助者が必要な場合は、なおさら洗い場の広さが重要です。予約前に必要な介助人数も伝えて、利用できそうか確認しましょう。
7. 介助用品の持ち込みと、貸出品はありますか
普段使っているシャワーチェアやポータブルトイレ、スロープなどを持ち込めるか確認しましょう。ホテルに貸出品があれば、荷物を減らせる場合もあります。
「普段使っている介助用品を持ち込んでも大丈夫ですか?」
「車椅子利用者向けに、貸し出している介助用品はありますか?」
と聞いてみましょう。
貸出品には数に限りがあり、イベントなどで需要が集中する時期は先に出払う可能性があります。予約後でも確認できるので、利用したいものがあれば、事前に確認しておくとスムーズです。
まとめ
車椅子でホテルに泊まるときは、「バリアフリー」と表示されているかだけで判断せず、自分の車椅子や身体の状況に合っているかを確認することが大切です。
今回紹介した7つの質問は、すべてを一度に聞く必要はありません。予約前の方は事前に確認したい項目から、予約済みの方は予約後でも確認できる項目から聞いてみましょう。
候補のホテルが見つかったら、まずは1軒電話をかけてみてください。自分の状況を伝え、必要なことを一つずつ確認しておくことで、宿泊当日の不安を減らすことにつながります。
ホテルを探す際は、以下の記事も参考にしてください。







