車椅子での物件探し。理想の住まいになかなか出会えず途方に暮れている人も居るのでは? 実は、車椅子利用者の物件探しには、一般的なネット検索では辿り着けない「独自の探し方」 があります。
本記事では、具体的な3 4つの探し方と、失敗しない物件探しのチェックポイントについて詳しく解説します。物件選びに苦戦している人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
1.なぜ「車椅子対応の物件」は見つからないのか?車椅子利用者の物件探しの現状

また、単に「建物が存在しない」のではなく、オーナー側の心理的バリアが影響しているケースもあります。まず、これらの現状を正しく理解する必要があります。
1-1.検索フィルターの限界
一般的な不動産ポータルサイトでは、「廊下の幅」や「トイレ・お風呂のスペース」までには言及されていません。しかしながら、車椅子利用者にとっては、それらの情報が生活できるかの重要な指標となります。
さらに、部屋の中はバリアフリーであっても、エントランスから部屋までの動線やエレベーターのボタンの高さなど、細部のバリアフリー情報は掲載されていないことが多く、現状の検索フィルターには限界があると言わざるを得ません。
1-2.オーナーの心理的バリア
車椅子利用者の物件探しにおいて最も深刻なのが、オーナーや管理会社側の「心理的バリア」です。障害者の受け入れ経験がないオーナーは、「車椅子で床や壁を傷つけるのではないか」「騒音トラブルになるのではないか」という懸念をもち、入居を拒否するケースが後を絶ちません。こういった場合は、内見時にタイヤカバーや新聞紙、タイヤを拭く雑巾を持参するなど、キズや汚れを防止する姿勢を見せることが重要です。また「入居後はタイルカーペットやクッションフロアを敷いて床を保護する」というような具体的な対策を伝えることで、オーナーの心理的なバリアを下げられる可能性があります。
2.バリアフリーな物件の探し方

ここでは、物件探しの視野を広げるための3つの探し方をご紹介します。
2-1.都道府県の公営住宅をチェックする
費用を抑えつつ、バリアフリー設備が整った物件を探すなら、都道府県や市営の公営住宅が有力な選択肢です。建物自体は古いものも多いですが、室内はバリアフリーに改築されている物件も少なくありません。
民間の賃貸物件に比べると月々の家賃は安いですし、バリアフリー物件の数も豊富です。申し込める条件は各地域で異なりますので、気になる方はお住まいの地域の住宅供給公社へ問い合わせてみましょう。
2-2.「ニフティ不動産」で駅までの動線を確認
多くの車椅子利用者に支持されている不動産サイトが「ニフティ不動産」です。
ニフティ不動産には「駅まで平坦」といったこだわり条件があり、外出のしやすさを考慮した物件を絞り込むことができます。
部屋の詳細情報にとどまらず、生活圏全体のバリアフリーを意識した検索ができるのは、他では見ることのできない魅力だと言えるでしょう。
2-3.「KURUMAISU」で心のバリアフリー物件を探す
「ハード面(設備)が完璧でないと住めない」という固定観念を払拭してくれるのが、障害者向けの賃貸住宅検索サイト「KURUMAISU」です,
設備が100%バリアフリーではなくとも、障害者への理解があるオーナーの物件を「心のバリアフリー物件」として紹介しています。 写真上に玄関や室内の段差の高さを可視化する独自のツールを導入しており、内見に行く前に「自身や介助で許容できる段差か」を客観的に判断することができます。
参照:KURUMAISU
3.【保存版】バリアフリー住宅を探す際のポイント

入居後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐためにも、入居前に知っておきたい物件のチェックポイントを、まとめて解説します。
3-1.屋外・共用部のチェックポイント
部屋の中がバリアフリーでも、一歩外に出ると思わぬバリアにぶつかってしまうことがあります。たとえば、エントランスに段差があったり、エレベーターの幅やボタンの高さが合わないケースがあります。
ほかにも、物件は問題なく入居できそうでも、最寄り駅にエレベーターがなかったり、無人駅だったというケースもあります。実際にここで生活を始めることを想定し、周辺環境のリサーチを念入りに行わなければなりません。
3-2.室内・動線のチェックポイント
フラットな構造の室内でも、実は見落としがちなバリアが複数あります。たとえば、部屋の扉が引き戸か開き戸かで、生活のしやすさはガラッと変わりますし、照明のスイッチやコンセント、ハンガー掛けの高さなどにも注目しなければいけません。
また、近隣への騒音トラブルを防ぐために、壁の薄さや音の響きやすさも確認しておきたいです。
3-3.水回りのチェックポイント
トイレや浴室のスペースにも注目しましょう。自身の車椅子で旋回できるスペースがあれば充分ですが、スペースのない場合も、シャワーチェアや便座に移乗するだけのスペースや環境は確保しなければなりません。また、車椅子のままでも使用しやすいドラム式洗濯機を置くなら、そのスペースも確保されているかの確認が必要でしょう。
あわせて、キッチンなどの作業スペースも、膝が入る高さになっているか、しっかり確認する必要があります。
3-4.生活環境のチェックポイント
忘れがちですが、実際の生活を考え、生活環境にも目を向けなければなりません。たとえば、ゴミ捨て場や駐車場など、よく使う場所への動線は確認しなければいけませんし、近隣の騒音や買い物できる店舗まで確認できていると安心でしょう。また心配であれば、災害時の避難所や、避難所への経路についても確認しておきましょう。
4.入居する物件が決まったらやることリスト

4-1.保証人代行サービスの準備(保証人がいない場合)
連帯保証人を立てるのが難しい車椅子利用者は、「保証人代行サービス」の利用を検討しましょう。保証人がいなくても、スムーズに契約を進められます。こういったサービスは仲介業者や管理会社が提携している場合もあるので、契約が決まった段階で、早めに確認しておきましょう。
詳しい制度の概要などは、日本保証協会のページでも確認できます。
参照:日本保証協会
4-2.「ソフト面」の相談先を確認しておく
新しい土地で新生活を始めるなら、いざという時に相談できる場所を確認しておくことは大切です。たとえば、福祉用具の給付申請やヘルパー派遣などは市区町村で申請方法が異なることも少なくありません。また、近隣の病院や薬局を確認しておけば、いざという時も冷静に対応できます。
さらに、自炊をするという人は、バリアフリーな調理器具を調達するのもおすすめです。以下の記事では、バリアフリーな調理器具をまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
5.まとめ








