第5回アジアパラ競技大会を観戦するために愛知へ行きたいと思っても、「チケットはいつ申し込める?」「車椅子で利用しやすいホテルはどう探せばいい?」「会場までの移動は大丈夫?」など、準備することが多く、何から始めればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
特に、障害当事者やご家族にとっては、移動・宿泊・飲食・観戦当日の動線まで含めて考える必要があるため、不安を感じる場面も少なくありません。
この記事では、第5回アジアパラ競技大会を安心して観戦するために、チケットの申込み方法から移動、宿泊、食事、当日の流れまでを時系列で分かりやすく紹介します。
「これなら行けそう」と思えるよう、一つずつ準備を進めるためのポイントを見ていきましょう。
第5回アジアパラ競技大会、まず知っておきたい基本情報

開催期間・開催地(2026年10月18日〜24日・愛知/名古屋)
2026年10月18日(日)から24日(土)まで開催されるのは、「第5回アジアパラ競技大会(Aichi-Nagoya 2026)」です。大会ではパラ陸上やパラ水泳、車椅子ラグビーなど、18競技が全19会場で実施されます。パラ自転車競技のみ静岡県伊豆市で行われ、そのほかの競技会場は愛知県内に設けられています。
なお、混同しやすい大会として、2026年9月19日から10月4日に開催される「第20回アジア競技大会」があります。こちらは一般競技の大会であり、アジアパラ競技大会とは開催時期や競技内容が異なります。
大会情報を調べる際は、正式名称や開催日程を確認しておくことで、チケットや競技日程などの情報を正しく把握しやすくなります。
参照:実施競技及び競技会場|第5回アジアパラ競技大会
参照:第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)
一般チケットの販売時期と車椅子席の申込み方法
観戦を予定している場合は、チケットと車椅子席の情報を早めに確認しておくことが大切です。
第5回アジアパラ競技大会の観戦チケットは、2026年6月30日(火)午後5時から全競技の通常販売が始まっています。チケットは先着順で、車椅子チケットも公式チケット販売サイトから申し込めます。車椅子チケットでは、車椅子利用者1名と同伴者1名が一緒に観戦でき、同伴者1名分の料金は無料です。
大会のアクセシビリティ・ガイドラインは、東京2020大会や大阪・関西万博などの基準を参考に策定されています。屋内会場の場合、車椅子競技以外で総座席数が1万席未満なら、その1%にあたる数の車椅子席を設けることが標準とされています。
さらに、座席数だけでなく、
車椅子利用者が複数の観戦エリアから座席を選べること
同伴者席を隣接して設けること
通路やトイレ、エレベーターへ移動しやすい配置にすること
など、より利用しやすい観戦環境づくりが進められています。
人気競技は早い段階で希望する席が埋まる可能性もあります。観戦日が決まったら、チケットの申込みとあわせて車椅子席の確保も進めると安心です。
参照:愛知・名古屋2026大会チケット販売開始について(追加販売及び通常販売の実施)|第5回アジアパラ競技大会
参照:Aichi-Nagoya 2026 アクセシビリティ・ガイドライン 本編|第5回アジアパラ競技大会
愛知までの移動、何に気をつければいい?

アジアパラ競技大会を観戦するために愛知を訪れる場合は、チケットや宿泊先とあわせて移動手段も早めに準備することが大切です。
新幹線を利用する場合、車椅子対応座席や車椅子スペースは原則として乗車日の1か月前午前10時から予約できます。駅の窓口のほか、インターネット予約サービスの「スマートEX」からも予約できるため、観戦日が決まったら早めに手配しましょう。障害者手帳をお持ちの方は、条件によって運賃の割引を利用できる場合もあります。下記の記事も参考にしてください。
また、自家用車や福祉車両、リフト付きタクシーを利用する場合は、会場周辺の駐車場や利用条件も事前に確認しておくと安心です。会場までの経路や乗り換えの動線を出発前に調べておくことで、初めての愛知でのバリアフリー旅行でも落ち着いて行動しやすくなるでしょう。
名古屋のバリアフリーホテル、実際どう選ぶ?
観戦を楽しむためには、競技会場だけでなく宿泊先の準備も欠かせません。特にアジアパラ競技大会の開催期間中は、国内外から多くの観戦客や大会関係者が訪れることが予想されるため、希望するホテルを確保するには早めの行動が重要です。
一方で、愛知県では大会開催に向けて宿泊施設のバリアフリー化を後押しする取り組みが進められています。ここでは、大会ならではの視点からホテル選びのポイントをご紹介します。
愛知県の補助金でホテルの受け入れ整備が進められた
愛知県では、第5回アジアパラ競技大会の開催を見据え、宿泊施設のバリアフリー整備を支援する取り組みが行われました。
「愛知県宿泊施設バリアフリー整備推進事業費補助金」では、宿泊施設の段差の解消やバリアフリートイレの整備、客室の改修などを行う際に、その費用の一部を補助。大会に向けて、車椅子利用者をはじめ、さまざまな人が利用しやすい宿泊環境の整備が進められました。
また、第5回アジアパラ競技大会のアクセシビリティ・ガイドラインでは、競技会場だけでなく宿泊施設についても、ユニバーサルデザインへの配慮や補助犬の受け入れなど、多様なニーズに対応できる環境づくりが示されています。
こうした大会に向けた整備やガイドラインを背景に、愛知・名古屋で宿泊施設を選ぶ際には、「バリアフリー対応」という表示だけで判断せず、自分に必要な設備やサービスがあるかを事前に確認することが大切です。
予約前にホテルへ問い合わせ、客室の設備や館内の移動、補助犬の受け入れなど、気になる点を具体的に確認しておくと安心です。
参照:Aichi-Nagoya 2026 アクセシビリティ・ガイドライン 本編|第5回アジアパラ競技大会
参照:愛知県宿泊施設バリアフリー整備推進事業費補助金|愛知県
大会期間の宿泊予約、いつ動く?
アジアパラ競技大会の開催期間中は、競技関係者やボランティア、国内外から訪れる観戦客など、多くの人が名古屋市内を中心に宿泊することが予想されます。そのため、バリアフリー対応の客室は一般客室より数が限られていることもあり、早い段階で満室になる可能性があります。
観戦日程が決まったら、チケットの販売開始を待つのではなく、キャンセル可能なプランを活用しながら宿泊先を検討すると安心です。特に、競技会場へのアクセスが良いホテルは人気が集中しやすいため、早めの情報収集をおすすめします。
なお、客室設備のチェックポイントや、全国のバリアフリー対応ホテルの探し方については、関連記事「バリアフリーなホテル・旅館35選」で詳しく紹介しています。本記事では大会特有の宿泊事情を中心に紹介していますので、ホテル選びとあわせて参考にしてください。
宿泊・チケット・移動をまとめて予約できる公式観戦ツアーという選択肢
「ホテルや新幹線、チケットをそれぞれ予約するのは不安……」という方は、公式観戦ツアーを利用する方法もあります。
第5回アジアパラ競技大会では、大会公式旅行代理店による公式観戦ツアーが取り扱われています(2026年7月2日時点)。観戦チケットと宿泊、交通機関などを組み合わせたパッケージツアーで、東武トップツアーズ株式会社と株式会社JTBの2社が取り扱っています。ただし、東武トップツアーズ株式会社は団体旅行のみの対応となるため、個人で申し込む場合は株式会社JTBへ問い合わせるとよいでしょう。
個別に予約する手間を減らせるため、初めて愛知を訪れる方や、予約の負担をできるだけ少なくしたい方にとって心強い選択肢となります。
一方で、利用を検討する際は、バリアフリー対応の内容を事前に確認することも大切です。宿泊施設の設備や移動手段、介助者の同行条件などはツアーによって異なるため、自分に必要な配慮が含まれているかを確認しておくと安心です。
「自分で自由に旅程を組みたい」という方は個別に予約する方法が向いていますが、「手配漏れを防ぎたい」「できるだけスムーズに観戦を楽しみたい」という方は、公式観戦ツアーもぜひ候補の一つとして検討してみてください。
観戦の合間の食事、どこで何を食べる?
競技の合間に食事をするなら、名古屋駅周辺の駅ビルや地下街、商業施設を利用するのがおすすめです。飲食店の選択肢が多く、エレベーターやバリアフリートイレなどの設備が整っている施設も多いため、車椅子を利用する方でも比較的移動しやすい環境です。
一方で、同じ施設内でも店舗によって入口幅や段差、テーブル配置などは異なります。気になるお店があれば、来店前に電話で「車椅子で利用したいのですが、入口に段差はありますか」「そのまま入店できますか」と確認しておくと当日も安心です。
また、名古屋市が運営する「なごやバリアフリーお出かけナビ」では、飲食店や商業施設のバリアフリー情報を検索できます。観戦会場周辺だけでなく、宿泊先や観光先の飲食店選びにも役立つため、事前に確認しておくと食事の計画が立てやすくなるでしょう。
名古屋には、
ひつまぶし
味噌カツ
きしめん
手羽先
などの名物グルメも数多くあります。時間に余裕があれば、無理のない範囲で名古屋ならではの味も楽しみながら、バリアフリーに配慮された旅行を満喫してください。
観戦当日、会場での段取り
移動や宿泊の準備が整ったら、最後は観戦当日の流れを確認しておきましょう。会場での動きを事前にイメージしておくことで、慌てず競技観戦を楽しみやすくなります。ここでは、入場から着席までの流れや、事前に知っておきたいポイントをご紹介します。
入場から着席までの流れと持ち物チェック
観戦当日は、少し早めに会場へ到着することをおすすめします。入場ゲートや手荷物検査は混雑することもあるため、時間に余裕があれば気持ちにもゆとりが生まれるでしょう。
会場に入ったら、スタッフの案内に従って観客席へ向かいます。大会のアクセシビリティ・ガイドラインでは、車椅子利用者が安心して観戦できる観客席を通路からアクセスしやすい場所に配置することや、複数の観戦エリアから選べるよう配慮することが示されています。さらに、同伴者席も隣接して設けられるため、ご家族や介助者と並んで観戦しやすい環境です。
座席番号や行・列の表示についても、文字の大きさや色のコントラストに配慮し、見やすく分かりやすい表示とすることがガイドラインで求められています。初めて訪れる会場でも、自分の座席を見つけやすいよう工夫されているため、落ち着いて移動できるでしょう。
屋外会場では、天候や会場の状況によって待機場所や移動ルートが変更される場合があります。当日は案内表示やスタッフの誘導を確認しながら、無理のないペースで移動すると安心です。
参照:Aichi-Nagoya 2026 アクセシビリティ・ガイドライン 本編|第5回アジアパラ競技大会
会場内のバリアフリートイレ・移動動線

競技に集中して観戦するためにも、会場に到着したら最初にバリアフリートイレの場所を確認しておくと安心です。混雑時でも慌てずに利用できるだけでなく、体調や予定に合わせて余裕を持って行動しやすくなります。
大会のアクセシビリティ・ガイドラインでは、車椅子使用者用トイレについて十分な広さを確保することに加え、会場内を円滑に移動できる動線づくりが求められています。また、カームダウン・クールダウンスペースの設置も想定されており、必要に応じて気持ちを落ち着かせたり、静かな環境で休憩したりできるよう配慮されています。
会場によって設備の配置は異なるため、観戦前に公式サイトで公開される会場案内図を確認しておくと安心です。当日はスタッフへ気軽に声をかけながら、無理のないペースで移動しましょう。
参照:Aichi-Nagoya 2026 アクセシビリティ・ガイドライン 本編|第5回アジアパラ競技大会
まとめ
アジアパラ競技大会を安心して楽しむためには、移動・宿泊・チケット・観戦当日の流れを早めに整理しておくことが大切です。すべての情報が公開されるのを待つのではなく、まずは気になるホテルや交通機関へ問い合わせてみることから始めてみましょう。
大会ではアクセシビリティの向上に向けたさまざまな取り組みが進められています。事前に情報を確認し、自分に合った方法で準備を進めることで、当日は競技観戦そのものを心から楽しめるはずです。
また、愛知の旅行をもっと楽しむなら、観戦とあわせて周辺の観光情報もチェックしてみてください。







