今回は調理器具に関するライフハック記事です。
日常に欠かせないものの、手先を多く使う調理ですが、さまざまな理由で、身体が思うように動かず、料理から距離を置いている方もいるのではないでしょうか。
ユニバーサルデザインとは、年齢・性別・障害の有無や利き手などにかかわらず、できるだけ多くの人が使いやすいよう設計するという考え方です。
調理器具も、握力が弱い方や片手で作業をされる方、こどもや高齢者まで幅広く使える商品が増えています。
今回は、そんな方をサポートしてくれるユニバーサルデザインな調理器具を13選ご紹介します。
画像元:株式会社マーナ瓶のフタが開かない、なんてことありますよね?
この商品を使えば、少ない力で開けることが可能になります。使い方は商品の裏面フタに差し込み、反時計回りに回すだけです。また缶やペットボトルなどマルチに対応しており、障害者のほか、力の弱い子どもや高齢者にとっても便利なキッチン雑貨です。
こんな方におすすめ:握力が弱くなってきた方、関節リウマチで指に痛みのある方、こども、高齢者
参照:らくらくオープナー | 株式会社マーナ
画像元:タテ型ピーラー|OXO次に紹介するのは、欧米ではすでに広く使われている、タテに刃がついたピーラーです。手前から押し出すように使うと軽い力で刃がすべり、簡単に皮がむけます。包丁のように使えるため、リンゴやじゃがいもといった丸い食材も、きれいな仕上がりになります。
また親指で食材を押さえながら、刃をすべらせれば、片手で使うことも可能です。柔らかい素材でフィットしやすいグリップが、さらに手の負担を軽減してくれます。
料理の時短にもつながる便利グッズですので、身体障害者以外の方もぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。
こんな方におすすめ:Y字ピーラーが使いにくいと感じる方、片手で皮むきをしたい方、丸い食材をきれいに仕上げたい方
参照:タテ型ピーラー|OXO
画像元:アビリティーズ・ケアネット株式会社片手だけでの料理はできない、なんて思っていませんか?こちらの商品は、片手で調理される方向けにデザインされたまな板です。釘やコーナーがついており、野菜やお肉は釘に刺して、パンなどの柔らかい食材はコーナーで固定し作業が可能です。
さまざまな事情で手が不自由になっても、料理を諦める必要はありません。
こうした身体障害者の課題を解決する、バリアフリーな商品です。
こんな方におすすめ:脳卒中後の片麻痺で片手で調理される方、利き手をけがされた方、車いすに座って調理される方
参照:ワンハンド調理板2|アビリティーズ・ケアネット株式会社
介護職については、以下の記事で詳しく紹介しています。

画像元:アビリティーズ・ケアネット株式会社
ハンドル部分が上向きと下向きの2つの方向に付け替えできる上、角度が任意に設定できるユニバーサルデザインな包丁です。テコの原理で包丁に力を伝えやすく、手首の負担軽減にもつながります。テコの原理で包丁に力を伝えやすく、手首の負担軽減にもつながります。
ユーザーの状態に合わせて調整ができるため、既存の商品では難しい方にもピッタリな商品です。
こんな方におすすめ:手首の関節が動かしにくい方、座って調理される方、関節リウマチで手首に負担をかけたくない方
参照:UDグリップ包丁(両手用)| アビリティーズ・ケアネット株式会社
画像元:OXO包丁を握るのが不安、玉ねぎのみじん切りが涙でつらい、なんてことはありませんか?
こちらは上から手のひらでポンポンと押すだけで、玉ねぎやにんじんが細かく刻める器具です。
刃に直接触れることなく作業できるため、握力が弱い方や手元の細かい動きが難しい方でも、安心してみじん切りができます。
下のカップは取り外して洗えるので、お手入れも簡単です。
こんな方におすすめ:包丁を握るのが不安な方、手元の細かい作業が難しい方、こどもと一緒に料理をされたい方
参照:OXO ハンドヘルドチョッパー | OXO
包丁とまな板を出すのが面倒、力が入らず食材が切れない、そんなときに頼りになるのがキッチンばさみです。
こちらは新潟・三条の刃物メーカーがつくる、分解して洗えるキッチンばさみです。
刃が自然に開くようになっており、握り込む力を最小限に抑えられます。
生肉や魚も切れて、まな板に食材を固定する動作が省けるので、片手での調理にも向いています。
こんな方におすすめ:包丁を使うのが怖いと感じる方、握る・開く動作がつらい方、洗い物の手間を減らしたい方
参照:キッチンスパッタ | 鳥部製作所
画像元:SELECT100おろし器を片手で押さえながら大根をおろすのは、思いのほか体力を使う作業です。
こちらは独自の目立てで、軽い力でも食材がスムーズにおろせるおろし器です。
受け皿の底にはすべり止めがついており、調理台にしっかり固定して使えます。
さらに約7度の傾斜角度がついているため、上から押し下ろすだけで自然と力が伝わり、握力に自信のない方でも無理なくおろし作業ができます。
食洗機にも対応しているので、お手入れも簡単です。
こんな方におすすめ:片麻痺で片手調理をされる方、握力が弱くおろし器を押さえ続けるのがつらい方、ご高齢の方
参照:SELECT100 おろし器(受け皿付き) | SELECT100
介護食でおろし器をよく使う方は、以下のとろみ剤の正しい使い方もあわせて確認しておくと安心です。
参照:とろみ剤を間違った知識で使うと危険!正しい知識を持って使いましょう!
画像元:マーナまな板がツルツル滑って切るときに怖い、軽すぎて安定しない、そんなお悩みはありませんか?
こちらは適度な重さと持ち上げやすいフチ形状を兼ね備えた、グッドデザイン賞受賞のまな板です。
本体に使われたTPU素材は復元性が高く、刃当たりがやわらかいため、トントンとやさしい感覚で切れて手首への負担も少なくなります。
指が入る形状のフチで、濡れた調理台でも張り付かずスムーズに動かせるのも特長です。
食洗機にも対応しているので、お手入れも簡単です。
こんな方におすすめ:包丁を下ろす音や振動が気になる方、まな板の上げ下ろしで手が痛くなる方、片手で扱える軽量さと安定感の両立を求める方
参照:滑りにくいまな板 S | マーナ
画像元:株式会社アサヒクリエイトまな板が硬くて手首に響く、長く使うと包丁の切れ味が落ちる、そんなお悩みはありませんか?
こちらは1965年に日本で初めて合成ゴム製まな板を世に送り出した、本格仕様の業務用ゴムまな板を家庭向けにアレンジした一品です。
包丁を下ろしたときの衝撃を弾力のあるゴム素材が吸収するため、手首への負担が軽減されます。
木のような柔らかい刃あたりながら傷がつきにくく、SIAA認定の抗菌仕様で衛生的です。家庭用としてはS〜LLの4サイズが展開されています。
こんな方におすすめ:長時間の調理で手首が痛くなる方、関節リウマチの方、まな板に包丁の傷が残ることを気にする方
参照:クッキンカットHOME | 株式会社アサヒクリエイト
画像元:京セラ包丁が重く感じる、長く使っていると手首が痛くなる、そんな方におすすめなのが京セラのセラミックナイフです。
こちらは金属製の包丁の半分程度の重さで、軽い力で食材を切ることができます。
サビない素材なので食洗機や漂白除菌にも対応しており、お手入れも簡単です。
ファインキッチンはセラミックナイフの定番シリーズで、刃の靱性と強度を高め、丸みのあるハンドルで手にフィットする設計が特長です。
野菜や果物を中心に使う方の、毎日の調理を軽やかにしてくれる一本としておすすめできます。
こんな方におすすめ:金属包丁を重く感じる方、握力が低下してきた方、食材の変色や金属臭が気になる方
参照:ファインキッチン | 京セラ
画像元:貝印包丁を持つときに、柄が滑ってヒヤッとした経験はありませんか?
こちらは老舗刃物メーカー貝印が手がける、関孫六ブランドの定番シリーズです。
刃体からハンドルまで継ぎ目のないオールステンレス一体構造で、汚れがたまりにくく洗いやすい衛生的な設計です。
流線型のハンドルは指かがりが良く、グリップ感が高いため操作性にも優れています。
高硬度のステンレス鋼を使用し、切れ味の持続性も追求された一本です。
食器洗浄機や熱湯消毒にも対応しており、手入れが容易なメリットもあります。
こんな方におすすめ:衛生面を重視する方、お手入れの手間を減らしたい方、長く使える定番包丁を探している方
参照:関孫六 匠創 | 貝印
画像元:マーナレシピ通りに作っているのに分量が合わない、目盛りが小さくて見えづらい、そんな経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
こちらは、大きく太字でメモリが書かれた計量カップです。
上から見下ろしたときにも目盛りが読み取れるよう設計されており、しゃがんだり目線を下げたりする必要がありません。
耐熱ガラス製で電子レンジにもかけられ、計量から加熱まで一つでこなせます。
こんな方におすすめ:目盛りが見えづらいと感じるご高齢の方、ロービジョンの方、座って調理される方
参照:目盛りが見やすい計量カップ | マーナ
画像元:アビリティーズ・ケアネット株式会社ワンハンド調理板では物足りない、もう少し本格的に片手調理がしたい、という方に向けた一台です。
スウェーデンの福祉介護用品メーカー、イータック社が開発した調理台で、9本のステンレスピンに食材を刺して固定できます。
また、
2本のサポートピンと固定板の間にボウルや大きな食材を挟み、レバーで固定できるのが特長です。
サポートピンと固定板は差し替えができるため、右利きの方も左利きの方も自分に合わせて使えるユニバーサルデザイン仕様となります。
底面には吸盤がついており、机や台所にしっかりと固定できるので、片手だけで安定した調理動作を行えます。
こんな方におすすめ:片麻痺(マヒ)などで片手で調理される方、関節可動域(関節の動く範囲)に制限がある方、ワンハンド調理板を使い慣れて次の段階に進みたい方
参照:ワンハンド調理台 RF1461 | アビリティーズ・ケアネット株式会社
ユニバーサルデザインの調理器具と一口に言っても、その種類はさまざまです。
自身に合った調理器具を見つけるために、以下の5つのポイントを意識して選んでみてください。
ポイント | チェックする内容 |
① 持ちやすさ | 柄が太めで、滑りにくい素材が使われているか。濡れた手で握っても安定するものが理想的です。 |
② 力が要らない設計 | てこの原理やバネの力を活用した道具なら、握力や腕の力に頼らずに作業ができます。 |
③ 滑らない・固定できる工夫 | 吸盤や滑り止めがついていれば、片手での調理や、力をかける作業がぐっと楽になります。 |
④ 見やすさ・分かりやすさ | 目盛りが大きい、コントラストがはっきりしている、操作方法がシンプルといった要素は、ご高齢の方やロービジョンの方にとって重要です。 |
⑤ お手入れのしやすさ | 毎日使う道具だからこそ、分解して洗える、食洗機に対応している、錆びにくいなどの特徴も見逃せません。 |
すべてを兼ね備えた商品は多くありませんが、
「自分が一番困っている動作は何か」を起点に選ぶと、本当に必要な一つが見えてきます。
今回のユニバーサルデザインな調理器具に関する情報を紹介しましたが、
他にもたくさんのバリアフリーな商品があります。
これまで「できない」と思っていたことが、これらの商品を使い「できる」へ変わるかもしれません。
また、食は生きていくためだけに必要なものではなく、家族や友人とおいしいご飯を食べるといった楽しみの側面もあります。
この記事をきっかけに、料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
自立した生活を送る上で大切な工夫については、以下の障害者の一人暮らしの方法と支援制度も参考になります。