2026年現在、スマートフォンの普及と技術の進歩は目まぐるしく向上しており、それに伴って便利なアプリもぞくぞくと登場しています。これらをうまく使えば、障害者や家族の「困りごと」を、解決できる場合があります。
本記事では、当サイトの読者に多い車椅子利用者、聴覚障害者、障害児や医療的ケア児の家族に焦点を当て、当事者からも評価の高い「本当に役立つアプリ」を厳選してご紹介します。
1. 車椅子利用者の外出や移動を支えるおすすめアプリ2選

1-1.Google マップ
GoogleマップはGoogleが展開する世界的にも有名な地図アプリで、階段を使わないバリアフリールートが検索できるのが特徴です。目的地においても入り口やトイレが車椅子対応かどうかが明記されており、店舗や施設の実際の様子を写真で確認することもできます。
事前の情報収集が欠かせない車椅子利用者にとって、1つのアプリで情報を網羅できるのはかなり便利だと言えるでしょう。
当サイトの公式Instagramでは、バリアフリールートの設定方法を動画でわかりやすく解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。
1-2.GO
GOは、近くにいるタクシーをアプリからすぐに配車できるアプリで、東京や京都など一部の地域では「車いす対応車両」を指定することもできます。「車いす対応車両」は国のユニバーサルデザインの規格を満たしており、車椅子利用者も安心して使うことができます。
また、あらかじめクレジットカードを登録しておけば、アプリ内で支払いまで済ませることができます。これによって降車時の手間が省け、移動が快適になることでしょう。
2.聴覚障害者におすすめのコミュニケーション支援アプリ4選

2-1.ヨメテル
ヨメテルは聴覚に障害がある方や、電話での聞き取りに不安を感じている方へ向けた電話アプリで、通話の内容がリアルタイムで文字変換され、スマートフォンの画面上で「読む」ことができます。公共インフラサービスとして展開されているため、24時間365日いつでも通話が可能で、警察や消防などの緊急通報にも対応している本格的なアプリです。
登録者には「050」から始まる新しい電話番号が付与され、通話相手にはこの番号が通知される仕組みとなっています。
特筆すべきは、障害者手帳の有無に関わらず登録できることです。スムーズなコミュニケーションを望むすべての人が利用できるので、手帳を所持していない人でも登録が可能です。登録には本人確認書類が必要ですので、あらかじめ用意しておくとスムーズでしょう。
2-2.YY文字起こし
YY文字起こしは、聴覚障害のある方の日常生活をサポートするために開発された音声認識アプリで、言葉をリアルタイムでテキスト化したり、笑い声や電車の音など、さまざまな環境音もアニメーションやオノマトペで表示します。アカウントなど面倒な登録もなしで、すぐに使い始めることができ、シンプルな使い心地が簡単で良いと多くの人から支持されています。
事前にオフラインエンジンをダウンロードしておけば、飛行機や地下鉄などの電波が届きにくい場所でも使用することができます。電波の届かない場所でも、アプリが固まってしまうというトラブルも生じにくいです。
また、文字起こしした履歴は後から見返すこともできるので、長時間の複雑な会話にも向いています。
2-3.UDトーク
UDトークは、音声認識と機械翻訳を活用したコミュニケーション支援アプリで、話した言葉をリアルタイムで文字に変換し画面に表示します。相手の話をその場で文字として読むことができるため、情報の聞き漏らしを軽減し、円滑なコミュニケーションを叶えます。
アプリ内では文字サイズを変更できたり、翻訳機能も備えているなど、マルチな使い勝手も魅力です。もちろん、会話の内容も保存できるので、後から見返したり議事録作成にも活用できるでしょう。
トークルームはQRコードやURLをシェアすることで、他者にも配信することができます。アプリを使っていない人にも配信できるので、イベント事などにも向いていますね。
参照:UDトーク
2-4.Notta
Nottaは、リアルタイムで音声を認識し、精度の高いテキストを作成してくれるAI文字起こしアプリで、スマートフォンアプリだけでなく、PCブラウザで使えるWeb版や、Chrome拡張機能も提供されています。目の前の会話だけにとどまらず、Web会議の音声や事前に録音された音声ファイルにも対応しているので、幅広いシーンで活用できてとっても便利です。Nottaは最長5時間までの文字起こしが可能なため、授業や講演などの内容も、後からじっくり確認できます。
Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなど、主要なWeb会議に対応しているのはもちろん、「誰が何を言ったか」の話者の特定までできるので、会議の流れもつかみやすく、ビジネスシーンにも最適です。
参照:Notta
当メディアでは、聴覚障害者が活用するべきサービスなどを、以下の記事でも詳しくご紹介しています。こちらも併せてぜひご覧ください。
3.障害児・医ケア児家族におすすめの記録や相談アプリ3選

3-1.医ケアkids手帳
医ケアkids手帳は、医療的ケア児や障害・難病のある子の家族が、こどもの成長を楽しく記録できるアプリで、障害児家族の情報管理の負担を軽減できるものでもあります。
身長や体重をグラフ化して確認できますが、「標準値のON・OFF」機能も携えています。周囲と比較される小さなモヤモヤを解消し、わが子ならではのゆっくりとした成長が体感できますよ。「首を少し動かせた」「搾乳を飲めた」など、ほんの小さな成長の瞬間を記録できる「できたよ記念日」の機能もあります。わが子の成長を振り返るのにもピッタリで、ご家族は重宝するのではないでしょうか。
また、医療費受給者証や福祉用具の申請書類といった、膨大な書類もPDFや写真形式で保存でき、アプリ内で一括管理することができます。外出先で急に書類の確認が必要になっても、スマホ一つで完結するので、とっても便利に使えるでしょう。
3-2.ファミケア
ファミケアは、疾患や障害のあるこどもの家族専用の相談Q&Aアプリです。
「疾患児・障がい児の毎日を楽しく!」をコンセプトに、日常の小さな悩みから専門的なケアの相談まで、同じ境遇の仲間と共有・解決できるプラットフォームとなっています。会員制で疾患や障害のある子を持つ家族だけが参加できるため、一般的なSNSにはない「あたたかさ」や「心理的安全」が保たれているのが特徴です。
「検索しても出てこない悩み」や「地域のクリニックでは聞きにくいこと」なども、経験者に直接相談できるのは心強いですよね。こどもの年齢や障害種別、診断名がついているかどうかに関わらず登録ができるので、制度の狭間で情報が不足しがちな「診断前」のご家族もサポートが受けられます。
利用は匿名でできるので、プライバシーを守りながら相談できるメリットもあります。似た境遇の人とつながれる場はなかなかないので、一人で悩む前に登録してみてはいかがでしょうか。
3-3.Asuly
Asulyは、障害児とその家族の生活をフルサポートするために誕生した、全く新しい総合支援アプリです。「コミュニティ」「ヘルスケア」「サポーター」という3つの主要機能を軸に構成されており、身体障害をはじめや発達障害、医療的ケア児、精神的な障害のある当事者や家族が利用できます。
「ヘルスケア」の機能は記録がメイン。一般的な育児記録アプリにはない、「痰の色」や「気分」「受診結果」といった、障害児や医療的ケア児に特化した項目も記録できます。記録はグラフで可視化されるため、医療機関へかかる際も的確に情報の共有ができますよ。
「コミュニティ」機能は匿名で相談・共感し合えるのが特徴です。「障害をどう受け入れればいいかわからない」「差別や偏見を恐れて周囲に相談できない」と、一人で抱え込みがちな悩みを共有することで、 同じ悩みや経験を持つ仲間とつながリが作れます。当事者やご家族の孤独感も解消できるので、一石二鳥と言えるでしょう。
「サポーター」機能は、支援を受けたいときに重宝します。お住まいの地域やカテゴリーで絞り込めば、自分たちに合った施設や事業所が簡単に探せます。「どこでどのような支援を受けられるのかわからない」と困った時に、自分たちに必要なサービスが迅速に見つかるのは便利ですね。
参照:アスリープラス
4.手帳保持者はダウンロードがマスト!手帳がデジタル化できる「ミライロID」
障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持しているなら、手帳をデジタルで管理できるアプリ「ミライロID」はマストです。
ミライロIDは、手帳の情報をスマホに取り込んで利用できる「デジタル障害者手帳」アプリで、手帳をスマホ一台でパッと提示できるようになるものです。これにより、手帳を探す手間は大幅に省け、スマホの画面を提示するだけでスムーズに障害者割引などの確認が受けられます。外出時の手帳の紛失や破損のリスクも同時に軽減できるので、持っていて損はないでしょう。
さらに、飲食店やレジャー施設で使える電子クーポンも配信されており、これを使えばお得にサービスが利用できる場所がたくさんあります。アプリ自体は完全無料なので、ダウンロードしておくのがおすすめです。
参照:ミライロID
以下の記事では、障害者手帳を所持している人が受けられるサービスについて詳しく解説しています。該当する人は、ぜひこちらもご覧ください。
5.まとめ
日常の「困りごと」は、スマートフォンのアプリを活用することで劇的に軽減できます。今回紹介した10個のアプリは、当事者の声から生まれたものがほとんど。アプリの設定次第では、強力なサポートツールになることは言うまでもありません。
自身の特性や生活環境に合ったアプリを見つけ「デジタルの力」を味方につけましょう。気になるアプリは、日々の生活に落とし込み、あなたの頼れるパートナーとして活用してみてください。







