障害を抱えながらの就職活動は、情報の不足や体調への不安がつきまとうもの。 1年以内に約3割の人が離職しているという厳しい現実も無視できません。 本記事では、そんな「雇用のミスマッチ」を防ぐための求職戦略やおすすめサイトを解説します。自信を持って次の一歩を踏み出せるように、ぜひこの記事を参考にしてください。
1.障害者の就職・転職の現状

これを受けて、大手企業を中心に障害者採用の動きがこれまで以上に活発化するのは言うまでもありません。障害者も就職しやすい環境が、かなり整ってきたというわけです。
1-1.より専門的なスキルがある人材が求められる
とはいえ、制度の変更にあぐらをかいていてはいけません。市場の拡大に伴って、近年の障害者雇用は「即戦力」の人材を求めています。専門的な知識やスキルを持っていれば、企業側のニーズにもマッチしやすく、より良い条件での就職が目指せるでしょう。
スキルを習得するには、国が運営する職業訓練などを活用する手もありますし、さらに高みを目指したい場合はビジネススクールへ入会するのもおすすめです。
たとえば障害者特化型の「D-Biz college」は、「働ければいい」のその先を目指す、障害当事者による当事者のためのビジネススクールです。プロのコーチングや活躍する当事者ロールモデルとの出会いを通じ、心理的資本(ポジティブ度)を科学的に高められます。
月額制で個別セッションや160本以上のビジネス講座が学び放題になるほか、仲間と切磋琢磨できるコミュニティ環境も整っているので、未経験で不安が大きい方も安心して参加できるでしょう。
参照:ハロートレーニング(障害者訓練)|厚生労働省 参照:D-Biz College(ディービズカレッジ)
下記の記事ではD-Biz Collegeについてさらに詳しくご紹介しています。興味のある人は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
参照:コミュニティ機能もある障がい者のためのビジネススクール「D-Biz College」
2.障害者におすすめの就職・転職サービス
2-1.ハローワークなどの公的機関
公的機関であるハローワークには、「障害者専門窓口」という窓口があります。障害について専門的な知識を持つ職員・相談員が配置されており、仕事の情報を提供してもらえたり、就職に関する相談に乗ってもらえるなど、きめ細かい支援体制が整っています。
さらに、ネットで閲覧できる「ハローワークインターネットサービス」を利用すれば、全国の求人を自宅にいながら閲覧でき、外出の手間が省けるので便利です。
2-2.ウェブ・サーナ
ウェブ・サーナは30年以上の実績を誇る障害者雇用特化型の求人サイトで、5,000社以上の掲載実績があります。特に、大手企業の求人も豊富で、信頼性は高いと言えるでしょう。企業担当者と直接面談できる「サ-ナ就職フェスタ」も定期的に開催しており、求職者が動きやすい環境がしっかり整っています。
参照:ウェブ・サーナ
2-3.クローバーナビ
クローバーナビは、障害者雇用に特化した就職・転職支援サービスで、ウェブ・サーナと並んで非常に有名であり、多くの求職者に活用されています。民間サービスとしては専門性が高く、障害特性や希望に合った求人が見つけやすいのが特徴です。
参照:クローバーナビ
2-4.dodaチャレンジ
dodaチャレンジは、障害者の転職支援実績No.1(2024年度厚生労働省「人材サービス総合サイト」)を誇り、専任のキャリアアドバイザーが一人ひとりの障害特性や希望に寄り添った専門的なサポートを提供しています。
身体・精神・知的障害の支援に加え、ハイクラス層やLGBTQ、在宅勤務希望者など、幅広いニーズに応える多様な求人とノウハウを保有しているのが特徴です。
参照:dodaチャレンジ
2-5.atGP
atGPは、株式会社ゼネラルパートナーズが運営する、障害者に特化した国内最大級の就職・転職支援サービスです。求人検索やスカウト機能に加え、IT・Web制作スキルを習得できる専門的な就労移行支援など、教育体制も充実しているのは魅力的です。アスリートや新卒学生、ハイクラス層といった多様なニーズに応える幅広いサービスを展開しており、一人ひとりに合ったサポートを受けられるのが特徴です。
参照:atGP
2-6.マイナビパートナーズ
マイナビパートナーズは、マイナビグループの広範なネットワークを最大限に活かし、障害者に特化した質の高い求人紹介や就職・転職支援を提供しています。公開求人の検索だけでなく、インターンシップ特集・イベント情報や就職お役立ちコラムなど、情報収集にも役立つコンテンツが充実しているのが特徴です。専門のスタッフによる手厚いサポート体制も整っており、障害特性や希望に寄り添ったきめ細やかなバックアップが受けられます。
参照:マイナビパートナーズ
2-7.LITALICO仕事ナビ
LITALICO仕事ナビは、株式会社LITALICOが運営する障害者雇用のための情報サイトで、当事者が効率的な情報収集を行うための有力なツールとして活用されています。障害特性や希望条件に合致した求人が見つかりやすくなることは間違いありません。求人検索に加え、全国の就労移行支援事業所を検索・比較できる国内最大級のプラットフォームとしても有名で、利用者のリアルな口コミや体験談も豊富に掲載されています。
参照:LITALICO仕事ナビ
2-8.デコボコエージェント
デコボコエージェントは、「自分らしさ」を活かし、無理なく働ける場所を見つけるための障害者専門の就職・転職支援サービスです。障害特性や「自分らしさ」に合わせた細かな条件設定が可能で、時短・在宅・残業なしなどの優良求人によるミスマッチ防止に強みがあります。
企業からのスカウト機能や、選考前に職場の雰囲気を確認できるカジュアル面談・見学制度もあるので、自分に合った働く環境を納得して探せます。さらに、サイト内の「転職・転職始め方ガイド」は完全無料で利用できるため、わからないことが多い転職活動にも安心感をもたらします。
参照:デコボコエージェント
2-9.【クラウドソーシング】サニーバンク
まだ雇用を結んでしっかり働くことに不安のある人や、副業として仕事を探している人には、会社に雇用されずスキルだけを売り買いする「クラウドソーシング」という働き方の選択肢もあります。
障害者専門でこのクラウドソーシングを展開するサービスに「サニーバンク」があります。サニーバンクは仕事をしたい当事者と、仕事を依頼したい事業者を直接つなぐプラットフォームで、単なる案件仲介にとどまらず、スキルアップに役立つセミナー講習やお仕事コラムなどの情報提供も充実しています。
参照:サニーバンク
2-10.【クラウドソーシング】チャレンジドメイン
チャレンジドメインも障害者専門のクラウドソーシングサービスであり、データ入力やデザイン、Web制作など多岐にわたるカテゴリーから、自分の「得意」を出品して仕事を受注できます。事務作業からIT・プログラミングまで幅広い職種が揃っており、個々のスキルや特性を活かした柔軟な働き方をオンライン上で実現できるのが特徴です。
3.内定後の「ミスマッチ」を防ぐ!障害者の求職戦略

せっかくの内定を無駄にしないために、就職活動において大切な「ミスマッチ防止の求職戦略」について確認しておきましょう。
3-1.事前に主治医と相談する
就職活動を始める前に、まずは主治医に相談し、今の自分が「働ける状態にあるか」を客観的に判断してもらいましょう。体調や症状について理解している主治医なら、無理な働き方による体調悪化を防ぐための意見が聞けるでしょう。
3-2.自己分析をしっかりする
ミスマッチの最大の要因は「自身の障害特性と仕事内容・職場環境が合っていない」ことにあります。これを防ぐために、まずは徹底した自己分析が欠かせません。自分の持つスキルだけでなく、障害の影響で「できること」「できないこと」を明確に洗い出す必要があります。自己分析は職場から受ける合理的配慮の土台にもなるので、あらかじめしっかりと分析しておきましょう。
3-3.職場を見学させてもらう
求人票や企業のホームページなどの情報だけで判断せず、実際に働く現場を自分の目で確認するのが確実です。もし職場見学が可能なら、ぜひ事前に働く環境をチェックさせてもらいましょう。特に身体障害がある場合、エレベーターの有無や通路の広さなど、物理的なバリアフリー環境を確認しておかなければなりませんし、定期的な面談があるかどうかや、社風などの「職場の空気感」も見学でしか味わうことができません。
3-4.面接対策を怠らない
障害者雇用枠での選考であっても、採用の合否を分ける最大のポイントは「面接」です。企業は履歴書だけでは分からない、あなたの「人柄」や「長く安定して働けるかどうか」を判断します。
内定を勝ち取るために、清潔感のある身だしなみはもちろん、面接会場への入退室の仕方やお辞儀の角度など、最低限のビジネスマナーを習得しておく必要があるでしょう。
場合によっては、転職サイトやビジネススクール内で「面接対策」が展開されていることもあります。 一人で練習するだけでなく、専門機関のサポートを受けられるのは良い機会ですよね。
4.就職後に考えたいキャリアアップ
4-1.「副業」は近年のトレンド
「さらなる収入の柱が欲しい」「自分の得意を活かしたい」と考えるなら、障害者雇用で働きながら副業に挑戦してみるのも良いでしょう。政府による働き方改革の推進もあって、近年、副業を解禁する企業が増えました。
副業は単なる収入増だけでなく、本業以外のスキルを磨くことにも繋がります。これは、将来的にキャリアの幅を広げることにもなりますので、挑戦できそうであれば、小さな一歩から始めてみましょう。
4-2.副業はバレます!事前に就業規則などをチェック
副業への挑戦を勧めましたが、中にはそもそも副業ができない職種の人も居ます。たとえば、就労移行支援制度を利用して働いているという人は、原則として副業ができません。ほかにも、副業を禁止している企業もあるので、必ず勤め先の「就業規則」などを事前に確認しておきましょう。
注意すべきは、「会社に内緒で副業をしても、多くの場合バレてしまう」という点です。住民税の変動によって気づかれてしまったり、第三者からのリ―クも絶対にないとは言い切れません。内緒で副業を始めるとさまざまなリスクが伴いますから、副業を始めるならば、やはり会社へ申告することが大切でしょう。
4-3.障害者におすすめの副業は?
障害者の方におすすめの副業は、自分のペースで取り組める「ネット完結型」のもの。具体的には、次のようなものがあります。
WEBライター・データ入力:パソコンがあれば未経験からでも始めやすく、即金性も高いのが特徴です。
プログラミング・動画編集::専門スキルが必要ですが、単価が高く、将来のキャリアアップにも直結します。
フリマアプリでの物販:自宅の不用品販売から始められる、最もハードルの低い副業です。
動画や音声配信の収益:親しみやすいSNSのプラットフォームを使うので仕事という感覚を持たず気軽に始めやすいです。
4-4.副業は体調に影響を与えない程度に!
副業において最も重要なのは、「本業と健康を優先する」ことです。障害者雇用で働く上で、安定した生活リズムの維持は欠かせません。どんな副業も、転職直後などの本業が安定していない時期に始めるのはあまりおすすめしません。睡眠不足やプライベートな時間を削ると体調悪化に繋がりやすいためです。せっかくもらえた内定を無駄にしないためにも、本業に余裕が出てからゆっくり副業に挑戦するのがベストでしょう。
5.まとめ

本記事では、障害者の就職・転職の現状から、成功のための戦略、就職後のキャリアアップまでを解説しました。
法定雇用率の段階的な引き上げにより、企業側はこれまで以上に積極的に障害者採用を行っています。つまり今はまさに、「自分に合った職場を見つけるための絶好のチャンス」と言い換えられます。単に就職するだけでなく、長く自分らしく働き続けるために、企業とのミスマッチを防ぐ戦略や、便利な転職サイト等をしっかりと活用してください。
あなたが自分に合った会社と出会い、素敵な働き方をデザインできますように。







