補聴器といえば、音が聞こえづらい人や会話がしづらい人の不便さを補うための物です。近年では、デザインにこだわった補聴器も登場しています。
見た目から補聴器をつけるか迷っている聴覚障害者の方やその周りの方々は、ぜひこの記事を参考にしてぴったりな補聴器を探してみてください。
目次
1.補聴器は「隠す」から「見せる」へ
見た目が気になり、目立たないように小さくて見えにくい補聴器を付けている方もいるでしょう。
しかし、隠すのではなく見せておしゃれとして楽しめるような補聴器も増えてきています。今回は、そんなおしゃれな補聴器を5つ紹介します。
2.おすすめの補聴器5選
2-1.シバントス株式会社「Signia Active」
Signia Activeは、世界的な補聴器メーカーであるシバントス株式会社が開発した、スマートフォンと連動することができる補聴器です。
シバントス株式会社の補聴器は様々ありますが、その中でもSignia Activeはデザイン性や、持ち運び、音質にもこだわっています。
Signia Activeの主な特徴と良い所は、
・補聴器とは思えないほどのスタイリッシュなデザイン、持ち運び性
・人工知能のシグニア アシスタントが搭載されたシグニア アプリと連動
・フル充電で最大26時間使用可能な長時間バッテリー
・色々な耳の形にフィットする4種類の耳栓を展開
などがあります。シグニア アプリはiPhone、Android端末どちらにも対応しており、搭載されたシグニア アシスタントが学習することでユーザーに応じて聞こえやすいように補聴器を調整してくれます。
シグニア アシスタントを利用したユーザーの93%が、聞こえづらい場所での使用感に満足しているそうです。
参照:シグニア アシスタントで補聴器をAIサポート|シグニア株式会社
また、上位機種であるSignia Active Proは周りの騒音が気になりやすい外出先やオフィスでも聞きやすく、より高音質なサウンドを実現しています。
一般的なイヤホンと変わらない見た目で、耳につけて自慢したくなるようなデザインです。
参照:Signia Active、Signia Active Pro|シバントス株式会社
2-2.パナソニック株式会社「R4シリーズ」
R4シリーズは、日本はもちろん、世界でも活躍するパナソニック株式会社が展開している耳かけ型の補聴器です。
小型かつ身体になじみやすい見せたくなる、見えないデザインでグッドデザイン金賞を受賞しています。
R4シリーズの主な特徴と良い所は、
・全10色で好きな色を選ぶことができる、選択肢の多さ
・テレビアダプターと連携することで、ワイヤレスでテレビを視聴することが可能
・置くだけで簡単に充電ができ、充電の状況がわかりやすい専用充電ケースが付属
・防水・防塵国際保護等級 IP68を取得していて、水や湿気、ホコリに強い
などがあります。信頼性の高い日本メーカーなので、安心して利用することができるでしょう。スティックタイプのリモコンや専用アプリもあるので、操作もとても簡単です。
2-3.ソノヴァ・ジャパン株式会社「フォナック バート マーベル」
スイスに本社を置くソノヴァ・ジャパン株式会社は、補聴器ブランドのPhonak(フォナック)を展開していて、世界的に高品質な補聴器を提供しています。
そのシリーズ製品のひとつであるフォナック バート マーベルは、ベストオブCES 2020を受賞し、世界でも品質が認められた耳あな型補聴器です。
フォナック バート マーベルの主な特徴と良い所は、
・使い始めた瞬間から好きになるクリアなサウンド
・スマートフォンアプリを使い、音量などを細かく簡単に調整できる
・一人一人の耳に合わせた音響のオーダーメイドが可能
などがあります。見た目はもちろん、性能にもこだわった補聴器です。
バート M-チタン、バート M-10 NW O、バート M-312 NW O、バート M-312という性能が少し異なる4種類の製品があり、中でもバート M-312はスマートフォンやテレビと連携し、ハンズフリー通話や音楽ストリーミングができるという特色があります。
また、製品ごとに限定のカラーもありますが、フェースプレートとシェルの色をそれぞれ選ぶことができ、自分の好みに合った補聴器を作ることが可能です。
参照:フォナック バート マーベル|ソノヴァ・ジャパン株式会社
2-4.シャープ株式会社「メディカルリスニングプラグ」
メディカルリスニングプラグは、日本の大手企業であるシャープ株式会社が開発した耳あな型補聴器です。日常的にもビジネスシーンでも使いやすい、高いデザイン性にこだわっています。
メディカルリスニングプラグの主な特徴と良い所は、
・人それぞれの聴こえづらさに合わせて、聴こえにくい音だけを補完
・認定補聴器技能者や言語聴覚士の資格を持ったフィッターがリモートで聴こえを最適化
・5種類のサイズがある専用イヤチップで様々な耳にフィット
・管理医療機器の性能とリーズナブルな価格
・スマホの音楽や動画の音声を聴いたり、ハンズフリー通話も可能
・便利な充電式、生活防水にも対応
などがあります。スマートフォンのアプリで機器の調整も可能。補聴器によっては片耳だけで何十万円もする物もありますが、メディカルリスニングプラグは両耳で99,800円と良心的です。
お財布にも優しく、気軽に機器の調整ができるのは利用者にとってとても嬉しいポイントでしょう。
2-5.株式会社Reの補聴器
株式会社Reは、認定補聴器専門店として補聴器を販売や点検、修理などを行っています。販売している補聴器はカラーバリエーションが豊富で、耳に馴染みやすいおしゃれなデザインです。
株式会社Reのデジタル補聴器の主な特徴と良い所は、
・耳あな型補聴器と耳かけ型補聴器から選べる、分かりやすいラインナップ
・耳鼻咽喉科と連携し根拠に基づいて作られた補聴器
・補聴トレーニングで聴こえの改善を強力にサポート
・中途解約も自由な3ヶ月の無料試聴ができる
などがあります。株式会社Reのデジタル補聴器は、性能はもちろんですがサポート面も充実していて、聴覚障害者の方が安心して利用できるでしょう。
参照:株式会社Re
3.当事者の声から生まれた補聴器のアートカバーとは?
ここまでおすすめの補聴器を紹介しましたが、今持っている補聴器をそのまま使いたい方のために、補聴器を着せ替えできるアートカバーも紹介します。
アート補聴器「十彩」のアートカバーは、補聴器にアートを融合させることで、補聴器を”隠すのではなく魅せる”ために生まれた世界初の商品です。
2021年7月7日から始まったクラウドファンディングでは、251人という多くの支援者が集まり、チャレンジは大成功しました。
アート補聴器「十彩」が作るアートカバーの主な特徴と良い所は、
・補聴器ユーザーのアイデアから生まれた
・手持ちの補聴器に貼り付けて自分好みにカスタマイズできる
・デザイン画の持ち込みができ、世界で1つだけのアートカバーができる
・サンプルを作成してくれるので、理想に合わせやすい
などがあります。こんな素敵なアートカバーですが、注文が殺到し、2023年3月現在新規受注受付を中止、2023年4月1日より受注再開予定とのことです。気になる方は、公式HPより正式な再開日をご確認ください。
参照:アート補聴器「十彩」
4.最後に
補聴器は見えにくいよう小型化する傾向にありましたが、今は隠すのではなく見せる補聴器として進化しています。
技術の向上やスマートフォンの普及などもあり、連携し様々な機能を搭載した補聴器も続々と開発され、便利になっているようです。
補聴器の見た目を良くすることも大事ですが、聴覚障害者や高齢の方などが補聴器をつけていても何も思わない、当たり前の世の中になってほしいと心から願っています。
Ayumiでは聴覚障害のある方向けに以下のような記事も公開しています。興味ある方はご覧ください。