今回は、車椅子インフルエンサーとして注目されている中嶋涼子さんについて紹介します。
1本の映画によって心を動かされたことをきっかけに、誰かの心を動かす人になりたいと思った1人の女性の歩みは、あなたに勇気を与えてくれるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
1.中嶋涼子さんってどんな人?
中嶋涼子さんは、テレビ出演、YouTube制作、講演活動など幅広く活躍されている車椅子インフルエンサーです。
では、どのような経緯で車椅子インフルエンサーになったのでしょうか。
まず中嶋さんが9歳の時、原因不明の横断性脊髄炎を発症し、車いす生活が始まりました。
横断性脊髄炎とは、脊髄に横方向の炎症が起こり発生する神経障害のことです。この病気の症状は、背中の痛みやしびれなど軽度なものから、筋力低下といった重度なものなど、多岐に渡ります。
治療によって回復することもありますが、日常生活に支障をきたすほどの障害が残る場合もあります。
中嶋さんはこの病気を発症した当時、突然の車椅子生活を受け入れられず、希望を見いだせずにいたそうです。
そんな中、映画「タイタニック」と出会い、人生が変わっていきます。映画を通じて世界の文化や価値観に触れ、「自分も映画を作り人々の心を動かせるようになりたい」と感じて、高校卒業後カリフォルニア州ロサンゼルスへ渡米しました。
そして、語学学校を経て南カリフォルニア大学映画学部を卒業されました。日本に帰国後は通訳・翻訳を経験し、2016年から2017年12月までFOXネットワークスにて映像エディターとして勤務した後、車椅子インフルエンサーとなり現在に至ります。
参照:Ryoko Nakajima公式サイト | 車椅子インフルエンサー
2.「車椅子インフルエンサー」とは?
「車椅子インフルエンサー」とは、中嶋さんがテレビに出演する際、車椅子タレントという肩書で書かれてしまうのを嫌だと感じ、思いついた言葉です。
車椅子利用者としての経験を活かしながら、一般的なインフルエンサーと同じように世間に影響力が大きい行動を起こしていて、たくさんの人に勇気や元気を与える仕事と言えるでしょう。
中嶋さんは、車椅子インフルエンサーとして以下のように多くの実績を残しています。(2022年10月時点。一部の実績を抜粋)
【実績】
・SNSの総フォロワー数は約4.5万人以上
・東京2020パラリンピック 聖火ランナー出場、閉会式パフォーマー出演
・内閣官房 東京オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査 ホストタウンアドバイザー就任
・内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部主催『ホストタウンサミット2021』MC
・バリアフリーeスポーツ株式会社ePARA アンバサダー就任
・大学や企業、法人などが主催する講演会に55以上登壇
・『Co-Co Life☆女子部 Vol.22』表紙・巻頭・読者モデルを担当
・NHL Eテレ『ハートネットTV B面談義』に11回出演
・AbemaTV『Wの悲喜劇』出演
・雑誌「看護のチカラ」(出版:産労総合研究所)『この人に聞いてみた 第6回 心のバリアフリー (前編)・(後編)』インタビュー出演
・「Sports of Heart 2018 in 大分』、『Sports of Heart 2019 in 東京』『Sports of Heart 2019 in 大分』『Sports of Heart 2020 in 東京』『Sports of Heart 2021 in 大分』ファッションショー出演
・Amazon Prime配信ドラマ『カイルとリョーコ』出演
・映画『ファーストミッション』出演
・その他にもTV番組、ラジオ、Webメディア、新聞、雑誌等に多数出演
3.「障害者の常識をぶち壊す」ための活動
中嶋さんは「障害者の常識をぶち壊す」ことで、日本の社会や日本人の心をバリアフリーにしていけるように活動を続けています。
例えばYouTubeでは、車椅子女子のお仕事事情や排泄障害についてなど、車椅子を利用する上での経験を赤裸々に語っています。車椅子利用者や車椅子利用者を支える人にとって有益なコンテンツが豊富です。
講演会においては、障害を受け入れられずにいる方や生きづらさを感じている方に力を与えるため、中嶋さんが車椅子生活を受け入れ、人生を楽しめるようになるまでの経緯を伝えています。
このように、中嶋さんは自身の経験を発信することで障害者の常識をぶち壊し、車椅子のイメージをポジティブに変えているでしょう。
4.中嶋さんの今後の目標・活動領域
中嶋さんに今後の目標や活動領域について伺ったところ、以下のようにおっしゃっていました。
「あまり明確な目標は決めてはいないのですが、車椅子や障害の可能性を広げていきたいと考えています。
例えば、先月車椅子の友達と2人でM-1グランプリの予選に出場して、史上初の車椅子女子コンビで漫才をしました。
残念ながら予選敗退してしまったのですが、とても楽しかったので、これからも車椅子ユーザーがやったことがないことにチャレンジしていきたいです。
また、個人的にとてもカッコいいと感じている『尿取りパッド』(成人用おしめ)のCMに出演したい。
カッコいい演出で尿取りパッドを魅せることで、『大人用おむつ』のイメージをもっとスタイリッシュで恥ずかしくないものに変えて、障害により大人用おむつを必要とする方が、その事実を恥ずかしがることのない社会になったらいいなぁと思っております。
加えて、今後はもっとエンタメの世界で活躍してみたいです。」
5.最後に
今回は、車椅子インフルエンサー・中嶋涼子さんを紹介しました。
中嶋さんの活動は、障害の有無にかかわらず誰もが勇気や元気を与えられ、日々の生活に笑いを届けてくれると言えます。
今日も中嶋さんは、日本の心にバリアフリーを広めるため発信し続けています。ぜひ中嶋さんの公式HPや各種SNSもチェックしてみてください。
公式HP:https://www.ryoko-nakajima.com/
Instagram:https://www.instagram.com/minionpolarbear/
Twitter:https://twitter.com/NakashimaMinion
Facebook:https://www.facebook.com/ryokon1
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCeSsxoqjXX_R4kvAD1PI1iw