福祉業界ではタブー視されている障害者の性。
障害者やそのご家族にとって、性に関する情報がないが故に誰にも相談できず1人で抱え込んでいる方もいるのではないでしょうか?
今回は障害者が利用できる風俗サービスを4つ紹介します。
目次
1.障害者の性に対する悩み

「性を表通りに誰もが楽しめるものに変えていく」というビジョンを掲げる株式会社TENGAは、身体障害者354人を対象に恋愛や性の悩みに対する調査を行いました。
そこで明らかになったのは、性の相談をできる人がいないと答えた人が、男女ともに40%を超えていたということです。また約7割の人が相談できる場所を求めていることもわかっています。
参照:月刊TENGA47号_身体障がいがある方の性生活・恋愛事情に関する調査|株式会社TENGA
障害により身体が自由に動かせないことで、欲求を1人で解消することもできない、さらにはその欲求自体がタブー視され押さえつけられるということもあるようです。
『五体不満足』の著者である乙武洋匡さんは、YouTubeチャンネルで、自分でマスターベーションができないもどかしさを包み隠さずお話しされています。
風俗サービスの利用も、障害を理由に断られるケースがあり、障害当事者やその家族にとって、とても大きな悩みとなっています。
2.障害者も風俗が利用できるようにこんな配慮があります
障害者は店舗型風俗店を利用できないのでしょうか?
重度な障害があり店舗で受付ができない方は、利用が難しいものの、少しの歩行ができる身体障害者や視覚障害者、聴覚障害者に配慮してくれる風俗店もあるようです。
風俗店にはキャスト以外にボーイもいるため、車椅子を担いだり、シャワーのお手伝いをすることもあるそうです。
キャストも性サービスのプロフェッショナルなので、聴覚障害者には筆談でコミュニケーションを取ったり、視覚障害者にはプレイ内容に合わせて掛け声をするなど、工夫しながらサービスを提供してくださるケースもあるとのこと。
しかし、こうした配慮のある店舗が少ないのも事実。
その理由の一つに「介護保険法」による影響があります。介護行為は、介護福祉士その他政令で定める者、つまり有資格者にのみ許された行為で、無資格のキャストが介護をすると違法になる可能性があります。
そのため、障害者に対してサービスを提供しようと思っても、法律によってできないケースもあるのです。だからこそ、障害者専門風俗店が求められています。
3.安心して利用できる風俗店を厳選して紹介!
3-1.障害者専門デリヘル・はんどめいど倶楽部

初めに紹介するのは「障害者専門デリヘル・はんどめいど倶楽部」です。
「障害者だって恋もしたいセックスもしたい」をコンセプトに、当事者に寄り添ったサービスを展開されています。
特徴の一つは、事前に障害を把握するためのヒアリングシートを記入してもらい、一人ひとりに合った介護プランを立てた上でデリヘルサービスを提供する点です。
はんどめいど倶楽部の代表は現役の介護福祉士で、ベッドへの移乗など介護が必要な方でも安心して利用ができます。
また全国でキャストを募集しており、キャストが在籍する地域であれば、60分13,000円から申し込みが可能です。
また恋愛相談もボランティアで実施されています。
興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
3-2.障害者専門デリバリーヘルス・ハートライフ

次に紹介するのは「障害者専門デリバリーヘルス・ハートライフ」です。
障害者も同様に性的欲求があるにも関わらず、その欲求は無視されてしまっているのが現実です。障害者専門デリバリーヘルス・ハートライフは、そんな当事者のライフスタイルをサポートしたいという想いから立ち上がりました。
当たり前の欲求を叶えられる「障害者との意識のバリアフリー」を目指して活動されています。通常のデリヘルコースは60分18,000円から利用ができるほか、心を癒すことを目的にデートのみを行う「なごみコース」も60分10,000円から利用できます。
また、マスターベーションのお手伝いをする「ふれあいコース」もあり、フレンチキスや身体に触れることを含めて、60分13,000円から利用可能です。1人で欲求を解消することが難しい方や初めて利用する方におすすめのコースです。
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県が出張可能エリアとなっています。
身体と共に心も癒されたい。そんな方におすすめなお店です。
3-3.障害者専門・高齢者専門の風俗サービス「バリアフリーヘルス・らぶ・すけっと」

次に「バリアフリーヘルス・らぶ・すけっと」を紹介します。
「誰もが生きやすく平和な世界」を掲げて、姫路市内を中心に、障害の有無を問わず性を楽しめるサービスを展開しています。
コースは3種類あり、通常のデリヘルコースは60分13,000円から、デートコースは120分20,000円から利用可能。
また120分22,000円から利用できる、マッサージを目的とした「リラクゼーションコース」は、オイルマッサージで体と心を癒してもらえます。
バリアフリーヘルス・らぶ・すけっとは、姫路市だけでなく全国の障害者の声に答えられるよう、先ほど紹介したはんどめいど倶楽部と業務提携をしています。
県外の方は要相談となっており、利用できる可能性がありますので、ぜひ一度お店にお問い合わせください。
また利用にあたり、障害者手帳等の身分証を提出して会員登録が必要です。個人情報の取り扱いが多いからこそ、キャストもお客様も安心してサービスが受けられるような取り組みがされています。
3-4.障害者も通える日本初のSMクラブ「東京SMクラブLegendary」

最後に紹介するのは「東京SMクラブLegendary」です。
人によって性の対象や趣味は異なります。それは障害者でも変わりません。
東京SMクラブLegendaryでは、そんな個性を受け入れられることをコンセプトにサービスを提供されています。
「デートコース」では買い物や食事はもちろん、普段話しにくいアダルトな内容の相談もできます。
デリヘルサービスは、それぞれの趣味に合わせたコースが設定されており、料金は女性によって異なります。また様々なオプションも用意されているため、日常を忘れ非日常の世界へ飛び込みたいという方におすすめです。
また障害者手帳を持っている方には、サービス時間を20分延長と、身体に配慮した取り組みもされています。
4.障害者が風俗サービスを利用する上での注意点
一般の風俗店と同様に、未成年の利用や売春行為、公序良俗に反する方の利用等は禁止されています。
また、知的障害や精神障害、発達障害の方も利用できるお店はありますが、他害行為の可能性がある場合は利用できないケースがあります。詳しくは利用を希望するお店にご相談ください。
性行為は身体に大きな負荷をかける場合があります。
お身体に不安のある方や介助が必要な方は、事前にお店へ必要な配慮を伝えた上で、利用されることをおすすめします。
5.風俗サービスを受けた障害者たちの声
性欲はあるのに自分で発散すらできない。風俗の利用を何度も断られた。
このように障害者は、性の悩みを誰にも相談できず1人で抱えることが多くありました。しかし、障害者専門の風俗が誕生して、断られる心配がなく気軽に利用できるようになったとのこと。
一般の風俗店では、障害を理由にサービス内容が限られていることもありますが、障害者専門風俗ではアセスメントを取ったうえで、サービスの受け方を一緒になって考え、異性との心の触れ合いが何よりも嬉しいとの声がありました。
障害者のための性バラエティチャンネルのこちらの動画では、Ayumiの記事でもご紹介した輝き製作所の小西理恵さんが身体障害当事者の方へサービスを行った感想を聞くことができます。
6.ホワイトハンズが提供する射精介助のマッチングサービスとは?
性行為ではなく、性的欲求のみを解消したいという方には射精介助がおすすめです。
障害により自慰行為が行なえない方へ陰部マッサージを行い射精へ導くもので、上記で紹介した風俗とは異なり、あくまでも介護の一環としたサービスです。
ホワイトハンズでは、射精介助を希望する利用者と、ケア提供者をマッチングする取り組みが行われています。身体の状況や利用場所など詳細なヒアリングを行い、ケア提供者と必要な情報を共有し、安全に利用できるよう慎重にマッチングを行います。
ただし、利用できるのは、脳性麻痺や筋疾患の方のみとなっていますので、ご自身の病気が利用対象に該当するのかは、ホームページからご確認ください。
7.最後に
今回は障害者でも安心して利用できる風俗店・デリヘルサービスを紹介しました。
調べてみると、障害者の性に関する情報の少なさに驚きました。当事者やそのご家族も、健常者と同じく性に関する情報を求めている方もいらっしゃいます。
ぜひ、今回の記事を参考に性の悩みを少しでも解消していただけたらと思います。
また、全国のバリアフリー情報サイトを紹介した記事もあります。こちらも併せてご覧ください。
Ayumiでは、必要とされる情報を届けられるよう、これからも発信してまいります。