近年のアウトドアブームでキャンプをしたいという車椅子ユーザーが増えていますが、慣れないテント泊や障害などの事情からキャンプは難しいと諦めている人も多いのではないでしょうか?そこで、おすすめなのがグランピングという最近注目されているキャンプスタイルです。
グランピングとは、グラマラス(豪華な)とキャンピングを組み合わせた造語で、テント設営やバーベキューなどの準備をしなくても気軽にキャンプが楽しめる体験のことです。
今回は、グランピング施設の中でもユニバーサルデザインにこだわっている「Flat Glamping Nagasaki」の魅力を存分にお伝えします。
参照:Flat Glamping Nagasaki|Flat Glamping Nagasaki
目次
1.2023年12月にオープンした「Flat Glamping Nagasaki」とは?
1-1.ドームテントで最高のグランピング体験ができる
Flat Glamping Nagasakiは、2023年12月にオープンしたプライベートグランピング施設です。
キャンプ気分を味わえるドームテントは、1日4組限定のプライベート空間で1棟につきお風呂とトイレが完備されており、6mと7mの2タイプの広さから選べます。
1部屋最大4名まで宿泊可能(お電話予約にて子どもの添い寝の場合は6名まで可)で、広々としたドームテント内でゆったりとくつろげるのも魅力です。
Flat Glamping Nagasakiは、アウトドアを楽しみながらも、ホテルのような贅沢な空間が味わえる場所です。
1-2.バーベキュースタイルの夕食
キャンプの醍醐味といえば、大自然の中で食事を楽しむバーベキューです。Flat Glamping Nagasakiは、バーベキューを楽しめる屋根付きの半屋外ダイニングスペースがあります。
屋根付きなので、雨が降っても気にせずバーベキューが楽しめます。
長崎産の食材をふんだんに使ったバーベキューグルメは、一生忘れられない思い出になるでしょう。
また、朝ごはんはホットサンドとコーヒー、サラダなどが味わえる豪華な朝食がいただけます。
1-3.絶景の大村湾が一望できる
Flat Glamping Nagasakiは大村湾に面しており、ドームテントからはその絶景を望めます。大村湾は、長崎県の中央部に位置する海で穏やかな波が海岸に打ち寄せることから、別名「琴の湖」(ことのうみ)と呼ばれているほど豊かな海です。
穏やかな大村湾を眺めながらのグランピング体験は、ゆったりとした時間が流れ非日常を味わえる貴重なひとときとなるでしょう。
特に、大村湾から望む夕日と朝日が綺麗なので、ぜひ写真撮影に挑戦してみるのがおすすめです。
2.Flat Glamping Nagasakiのバリアフリー情報
2-1.ユニバーサルデザインで誰もが安心して楽しめるグランピング体験
Flat Glamping Nagasakiは「すべての人に 旅行体験を。旅行をもっと Flatに。」をコンセプトに、誰もがグランピングを体験できるように配慮されています。
例えば、ドームテント内に設置されているインテリアは「全ての人に優しいインテリア」をテーマにユニバーサルデザインで設計されています。(ユニバーサルデザインについての詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。)
参照:インクルーシブデザインとは?ユニバーサルデザインとの違いを6つの事例を用いて解説!
また、各棟に1台リクライニングベッドが完備されており、シャワーキャリー・点滴スタンドなど介護用品も貸し出し可能です。
さらに、浴槽は入りやすいように低めに設計されていて、お風呂の床も柔らかく断熱性のある素材を使用しており、オストメイト対応トイレもあるので安心です。
旅行で不便な思いをしてきた車椅子ユーザーもFlat Glamping Nagasakiなら、最高のグランピング体験ができるでしょう。
参照:Room|Flat Glamping Nagasaki
2-2.客室横に車を駐車できる
Flat Glamping Nagasakiには、客室ドームテントのすぐ横にある屋根付き駐車場スペースがあります。
7mテント2棟は、車椅子の方でも安心して利用できるように部屋のすぐ横に駐車スペースを設けています。
屋根付きだから雨に濡れることなく、客室にアクセス可能で車椅子や荷物の積み込みも簡単に行えるでしょう。
6mテント2棟は、駐車場から部屋までは80m前後で、そのうちスロープが30m程度設置されています。
補助が必要な障害者や歩行が困難な場合は事前に連絡することで、スタッフのサポートを受けられるので安心です。
これまで、旅先でネックだった駐車場問題にも配慮した設計でストレスなく、客室に入ることができます。
2-3.施設全体でスロープ移動が可能
施設全体にスロープが整備されているため、車椅子やベビーカーでの移動も安心です。Flat Glamping Nagasakiは、高低差の激しい山間部にありますが、施設全体がスロープで移動できるように設計されています。
これまでのグランピング施設では、一部にしかスロープが設置されているという施設が多く、車椅子では散策が難しいという場合もあります。
Flat Glamping Nagasakiは、施設内を気軽に散策できたり、移動しながら景色を楽しめたりするのが魅力です。
2-4.理学療法士の資格を持ったスタッフが駐在
Flat Glamping Nagasakiは、障害児通所支援事業所や訪問看護ステーションを運営する株式会社ユースリーが行っています。
オーナーの宮田貴史代表も理学療法士であり、医療的観点からこのグランピング施設を運営しているのが特徴です。
宮田代表がこだわったのは、部屋の温度調節で医療ケア児が抱えている「体温調節が難しい」という親からの声を元にテント内は冷暖房を完備しています。
そして施設内には、理学療法士の資格を持ったスタッフが駐在し、滞在中は移動や介助などのサポートが受けられます。
3.Flat Glamping Nagasakiの宿泊料金
Flat Glamping Nagasakiの宿泊には3つのプランがあり、宿泊する時期や予約する部屋によって料金が変動します。
例えば、朝食と夕食がついた「2食付きバーベキュープラン」で6mのドームテントに宿泊した場合、14,300円〜が1名あたりの宿泊料金です。
また、食事なしで好きな食材を自由に持ち込み可能な素泊まりの「バーベキューセット貸出プラン」では、11,700円〜とお得に宿泊できます。
また、九州にお住まいの方限定の「九州愛特別プラン」では、宿泊料金が15%オフになる特典もあります。
ただ、今回ご紹介した宿泊料金はあくまで最低料金なので、詳しい料金は公式サイトの予約ページから確認してみましょう。
4.Flat Glamping Nagasaki周辺のバリアフリー観光スポット
4-1.道の駅 彼杵の荘
彼杵の荘(そのぎのしょう)は、Flat Glamping Nagasakiから車で約1時間の場所にある道の駅です。
所在地の東彼杵町は、長崎県で有名な「そのぎ茶」の産地であり、お茶の品評会でも4年連続1位を獲得するなど高く評価されています。
また、古くから捕鯨業が盛んで多くの海産物が流通している場所です。道の駅 彼杵の荘では、東彼杵町の名産である鯨やそのぎ茶を使ったグルメが楽しめます。
食堂では、鯨を使った定食やだご汁などが味わえるほか、ファストフードコーナーではそのぎ茶ソフトクリームやオリジナルの茶ちゃ焼も人気です。
長崎県東彼杵町の名産品を味わうなら、道の駅 彼杵の荘へ行ってみましょう。
4-2.西海橋公園
Flat Glamping Nagasakiから車で約40分ほどの場所にある西海橋公園は、2本の橋のふもとにある公園です。
広さは総面積36.8ヘクタールもある広々とした公園には、春になると1,000本の桜が咲き誇ります。
3月から4月に開催される西海橋春のうず潮まつりでは、毎年多くの地元の人や観光客で賑わいをみせています。
西海橋は、1995年に完成し当時は「東洋一のアーチ橋」とも呼ばれ、現在では国指定重要文化財として高い評価を受けている建造物です。
長崎市と佐世保市を結ぶ新西海橋には遊歩道があり、反対側へ渡ることができます。遊歩道中央の展望室からは、大迫力のうず潮が観測できます。
うず潮の見頃は干潮差によって変化するので、詳しくは長崎県立西海橋公園のサイトをチェックしておくことをおすすめします。
参照:長崎県立西海橋公園|グリーンメイク・岩永造園・中村造園指定管理者共同企業体
参照:うず潮の見頃|グリーンメイク・岩永造園・中村造園指定管理者共同企業体
4-3.グラバー園
Flat Glamping Nagasakiから車で1時間ほどの場所にあるグラバー園は、伝統的な建築物をみることができる観光施設です。
日本の開国時代の拠点であった長崎は、外国人の居住が認められ当時イギリス人商人であった旧グラバー邸を中心に貴重な洋風建築と色鮮やかな庭園が広がっています。
旧グラバー邸は、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとしても登録されている歴史的な建築物です。
建物の2階バルコニーからは、長崎の街並みや稲佐山などが一望でき、景色も最高です。
また、隣接している長崎伝統芸能館では「長崎くんち」と呼ばれる370年の続く伝統的なお祭りの歴史が学べ、長崎のお土産やグラバー園でしか手に入らないお土産も販売されています。
5.最後に
今回は、Flat Glamping Nagasakiの施設を解説してきました。バリアフリーはもちろんのこと、誰もが楽しめるグランピング体験にこだわりユニバーサルデザインを積極的に取り入れているのが特徴です。
また、各棟に専用の駐車スペースがあったりお風呂やトイレも設置されていたり、プライベート空間でゆったりと過ごせるのが車椅子ユーザーにとってはありがたいですよね。
理学療法士の資格を持ったオーナーが経営されているとあって、利用者目線でのホスピタリティが感じられました。
バリアフリー情報サイト「ふらっと。」では、他にも車椅子でも楽しめるバリアフリーなキャンプ場をまとめた記事があるので、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。