障害者の方は、定期的に病院に通院して医師と会話をする機会も多いでしょう。
Co-Co Life調査部が実施した「障害者の通院・診察に関する調査」では、約7割以上もの方が月に1回以上の頻度で病院に通院していることが判明しています。
参照:障害者の通院・診察に関する調査|Co-Co Life調査部
定期的な通院は障害者にとって欠かせないものですが、毎回の診察内容を覚えて、家族やパートナーに伝えるのは大変なことですよね。
そこで今回は、病院に通う頻度の高い患者さんや、その家族・パートナーの方々におすすめしたい、診察内容を記録・共有できるアプリ「ドクターボイス」をご紹介します。
目次
1.病院の診察でこんなお悩みはありませんか?
診察時には、医師からの説明を受けることがありますが、後日診察内容を家族に話そうと思っても忘れてしまったり、うまく思い出せなかったりすることもあるでしょう。
また「難しい医療用語で説明を受けたため、理解できないまま診察が終わってしまった」というお話もよく聞きます。
対策として、紙やスマホでメモをとることも有効ですが、肝心の医師の説明に集中できないデメリットもあります。
そんな病院での診察内容に悩みを抱える人のために開発されたアプリが、「ドクターボイス」です。
「ドクターボイス」は、医薬業界へデータ解析・開発の業務支援を行っている株式会社piponが提供しているアプリで、誰もが簡単に診察内容を記録できます。
では、ドクターボイスのさらに詳しい特徴を次の項目で解説していきましょう。
2.診察内容を録音できるアプリ「ドクターボイス」とは?
2-1.医師との診察内容を音声で記録できるアプリ
ドクターボイスは、先ほども解説した通り、医師との診察内容を録音でき、さらにAIが自動でテキストとして書き起こしてくれる便利なアプリです。
「録音内容を書き起こすだけなら、メモアプリでもいいのでは?」と思う方も多いかもしれません。
しかし、ドクターボイスは医療業界に携わっている会社が開発したアプリなので、文章の書き起こしデータから医療用語を自動でタグ付けし、解説をつけてくれる機能があります。
そのため、難しい医療用語を理解しながら治療を円滑に進められるメリットがあります。この機能は、これまでの書き起こしアプリにはなかった革命的な機能です。
また、医師にとっても患者さんに伝えた内容を覚えてもらえる点や、記録として残しておくことで医師と患者さんとの間に誤解が生まれにくいといった点は、大きなメリットだといえるでしょう。
2-2.診察内容を家族やパートナーと共有できる
ドクターボイスは、患者さん本人の診察記録としてだけでなく、家族やパートナーへ簡単に診察内容を共有できる機能があります。
最近では、感染症対策や病院の方針によって、診察室への入室人数を制限している病院も少なくありません。
また、定期的な通院に毎回家族やパートナーが付き添って話を聞くというのは、難しい側面もあるでしょう。
しかし、家族やパートナーの病状を知るためにも、診察内容を正確に知ることは、非常に大切なことです。
ドクターボイスは、録音した診察内容をQRコードで読み取ってもらうことで、第三者に共有できるので、自宅に帰ってから患者さんが説明する必要がありません。
この機能は、患者さんの負担が減るだけでなく、診察内容を医師の言葉のまま正しく円滑に共有できることが、大きなメリットだといえます。
また、家族やパートナーと相談しなければならない大きな手術の場合も、医師の説明内容を人づてではなく記録として残して共有することで、話し合いがスムーズにできるでしょう。
2-3.病気の部位別に実績のある病院を探してくれる
ドクターボイスはアプリだけでなく、病院を探すサイトも運営しています。
参照:あなたの病気を診てくれる病院をさがすサイト supported dy ドクターボイス|株式会社pipon
こちらのサイトは、厚生労働省が公開しているDPCデータを元に、疾患や病気の部位ごとに実績の高い病院を簡単に探すことができます。
DPCデータとは、簡単に言うと病院ごとの診断情報や処置内容をまとめたものです。
そのため、どの病院がどんな疾患を得意としているのかが実績としてわかります。
サイト上で診察してほしい部位を検索すると、病院ごとの症例数や平均入院日数などが棒グラフで表示されます。
もちろん、疾患名やエリア指定検索も可能なので、住んでいる地域の通いやすい病院を検索することも可能です。
セカンドオピニオンや転院を考えている人にも、おすすめのサイトだといえるでしょう。
2-4.YouTubeで「患者さん体験記」を見られる
ドクターボイスは、アプリと連携してYouTubeで「患者さん体験記」というチャンネルを運営しています。
こちらのチャンネルでは、さまざまな病気の体験談をアニメーションやインタビュー動画でわかりやすく解説しています。
また、ドクターボイスを実際に使った患者さんの声もまとめられているので、アプリ利用時の参考にするのもおすすめです。
参照:【患者さんの声】ドクターボイスアプリ紹介|【患者さん体験記】supported byドクターボイス
参照:【患者さん体験記】supported byドクターボイス|YouTube
こうした病気の経験談は、同じ診断を受けた患者にとっては不安を取り除くコンテンツにもなります。
ドクターボイスは、アプリだけではなく、さまざまな病気についての知識や、それぞれの患者さんごとの病気との向き合い方を発信しているサービスです。
2-5.患者さん同士のつながりの場「ForP(フォープ)」
もう一つドクターボイスと併せて運営されているサービス「ForP(フォープ)」は、患者さん同士で病気体験談や現状を共有できるつながりの場です。
ForP(フォープ)はFor Patientsの略称で、「患者さん向け」という意味合いを持っています。
使い方は簡単で、対象疾患のLINE公式アカウントを友だち追加してプロフィール登録するだけです。
患者さん同士でこれまでの闘病過程や体験談を共有したり、オンラインイベントやパネルディスカッションを定期的に開催したりしています。
ForP(フォープ)は、同じ悩みを抱える患者さんや、診断されたばかりでこれからが不安な人にとって心強いコミュニティになるはずです。
参照:患者さん同士につながりを。ForP|株式会社pipon
3.ドクターボイスを利用する際の注意点
3-1.利用目的を明確にして医師に録音許可を得る
ドクターボイスを利用して診察内容を録音するには、医師や病院側の許可が必要です。
録音の可否については病院ごとにルールが異なり、基本的に禁止している病院もあります。
そのため、無断で医師の説明を録音してしまうと、後々のトラブルを招いたり、治療を進めていく過程で医師との信頼関係に悪影響を与えたりする可能性もあります。
録音する際は「家族に説明するための資料にしたい」「自宅でゆっくりと診察内容を確認したい」など、患者側の利用目的を述べて、医師や病院側に許可を得てから録るようにしましょう。
3-2.個人情報管理に気をつける
先ほどご紹介したように、ドクターボイスは、診察内容を第三者に共有できる機能があります。
共有する際には、患者さんのアプリ内で共有相手の電話番号を入力し、相手に認証してもらう必要があるのですが、その際に電話番号を間違わないように注意しましょう。
また、録音した音声メモには個人情報が含まれている場合もあるので、共有前に改めて内容を確認しておくことをおすすめします。
3-3.録音環境に気をつける
ドクターボイスは、特別な機材は必要なく、スマホ1台で気軽に録音できるのがメリットです。
しかし、雑音が入ったり、先生の声が認識されづらかったりする場合もあるでしょう。
正確に診察内容を記録するために、周りの録音環境やスマホを置く場所なども考慮しながら利用しましょう。
また、医師や看護師、周りの患者さんの迷惑にならないように、マナーを守って録音することが大切です。
4.最後に
今回は、音声で診察内容を録音できるアプリ「ドクターボイス」や、それに付随する便利なサービスやコミュニティをご紹介しました。
ドクターボイスは、定期的な通院が必要な障害者や、難病患者にとって便利なアプリです。
また、家族やパートナーに病状を共有して把握してもらうことは、当事者(患者さん)からするとメンタルの安心材料にもなります。
診察内容を記録しておきたい方、家族やパートナーと診察内容を共有したいと考えている方は、ぜひドクターボイスを活用してみてはいかがでしょうか?
Ayumiでは、こうした障害者にとって有益なライフハック情報を発信しています。
さらに情報を知りたいという方は、こちらの記事カテゴリーから検索できますので、ぜひ覗いてみてくださいね!