車椅子の雪対策に役立つアイテムを紹介!雪国ならではのバリアフリー対策についても解説

雪山

私たちの生活の障壁となる雪。歩行や車の運転、公共交通機関などに多大な影響を与えます。車椅子ユーザーにとっても雪が降ると生活がしづらくなってしまいます。

今回は、雪対策に役立つアイテムを紹介!

雪でも安全・快適に生活できるよう、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。

1.車椅子でできる3つの雪対策

1-1.冬用タイヤに交換する

車椅子にも、車と同じように降雪時に使用するタイヤがあります。タイプは「ブロックタイヤ」と「スタッドレスタイヤ」の2種類。

ブロックタイヤは、工事現場で使うブルドーザーなどにも使用されており、雪道でもしっかりとグリップが効きます。

スタッドレスタイヤも、深い溝による強いグリップ力を備えているため、タイヤの空転を防いでくれます。

1-2.車椅子のタイヤに「滑り止めリング」を取り付ける

氷上の水の膜を吸収する特殊織物を使った「滑り止めリング」も積雪時に使用できるアイテムのひとつです。

タイヤを回しながら被せていくだけなので、手軽に装着でき持ち運びにも便利です。また、雪道だけでなく濡れた地面でも滑らずに走行することができます。

1-3.車椅子のキャスター部分に専用スキー板を装着する

なんと、車椅子専用のスキー板があります。その名も「ホイールブレード」。

車椅子が雪道で動けなくなってしまう原因のひとつに、前輪が雪の中に埋まってしまうことが挙げられます。それを防ぐのがホイールブレードです。

少しだけキャスターを上げ、ホイールブレードの上にキャスターを乗せ、クランプをロックするだけで、装着完了。

本体が小さいので持ち運びもしやすく、雪の上でスイスイ動きたいアクティブな車椅子ユーザーにおすすめです。

2-1.車椅子ユーザーが冬の服装で注意するポイントとおすすめアイテム

手袋

2-1.ロングコートは避ける

雪の際には、服装に注意することも必要です。ロングコートは移乗する際にひっかかってしまったり滑ってしまう可能性があるため危険です。

2-2.​​「薄着+厚手のコート」で寒暖差対策

車椅子ユーザーに限ったことではないですが、寒暖差に対応できる服装をしておくこともポイントです。

雪が降っている際は外は非常に寒いですが、室内は暖房が効き温かいため、脱ぎ着して体温調整ができる服装をしていないと風邪をひいてしまいます。

コートは厚手のものを着て中は薄着をし、寒暖差に対応できる服装を心がけましょう。

2-3.足元は防水レッグカバーで暖かく

冷たい空気は下に流れるため、足元が冷えやすくなります。とくに雪の日は気温も低いので、一層冷えるでしょう。

そんなときは防水機能付きのレッグカバーであたためましょう。

車椅子ユーザー用のレッグカバーは多数販売されており、両手が入る前面ポケットやフットプレートまでしっかりカバーできる足元伸縮素材を使っているものもあります。

ぜひ自分好みのものを選んでみてくださいね。

参照:【車椅子利用者必見】足の冷え対策どうする?障害者から聞いた対策方法を紹介!|バリアフリー情報サイト ふらっと。


2-4.着脱簡単なあったかブーツ

靴型装具などでは寒かったり、自分好みのものを履けず不満に思われる方もいるのではないでしょうか?

そんな不満を解決するのがあったかブーツです。中地はもこもこ素材で、履くときも靴の口が大きく開き履きやすい仕様となっています。

デザインもおしゃれなので、自分好みのものがきっと見つかるでしょう。

2-5.冬の自走式車椅子グローブは乗馬用がおすすめ

車椅子を自走している方におすすめの防寒アイテムが、乗馬用グローブです。

冬は湿度が低くハンドリムが滑りやすくなってしまいます。乗馬用グローブだと、しっかりグリップでき坂道も負荷が少なく上り下りできます。

合皮のものは耐久性がなくすぐに破れてしまうため、本革の乗馬用グローブがおすすめですよ。

3.雪国ならではのバリアフリー対策

積雪は通れる道の幅が狭くなったり、凍結により転びやすくなったりします。そのため雪国では、人が多く集まる中心市街や駅、通学路などで、バリアフリーとしてさまざまな雪対策を実施しています。

3-1.ヒートパイプ融雪工法の設置

地下と舗装の温度差を動力として熱を運ぶヒートパイプを地下に埋設し融雪する工法です。

地温と路温の温度差で放熱するため、ガスも電気も使用しない自然エネルギー100%のエコな融雪方法です。

3-2.凍結抑制舗装の導入

凍結抑制舗装は、化学系、物理系、物理・化学系の3種類があります。

化学系凍結抑制舗装は、塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの凍結抑制材を含んだ材料をアスファルトに混ぜることで凍結抑制機能を持たせます。

物理系凍結抑制舗装は、弾性材料が通行する車両の荷重によりたわみ、舗装表面の雪や氷が割れたりはがれたりして路面を露出させてくれます。さまざまな荷重によりたわむのは、舗装表面や舗装内に混ぜたゴムやウレタンなどの材料によるものです。

物理・化学系凍結抑制舗装は、これらを組み合わせた舗装です。

3-3.流雪溝

河川の水や下水処理水を利用し、雪を移動させるのが流雪溝です。雪かきした雪を流雪溝に落とし移動させることで、効率的な雪処理を行うことを目的としています。

3-4.歩道幅の確保

除雪した雪を積んでおくためのスペースを考慮し、十分な幅の道を確保し設計することも推進されています。また、適切な除雪・融雪設備を導入することで、歩道幅の確保がなされています。

4.最強のバリアフリー対策は「心のバリアフリー」

木のハート

雪国でのさまざまなバリアフリー対策を紹介してきましたが、最強のバリアフリー対策は「心のバリアフリー」です。

「車椅子トラベラー」であるみよっちさんが北海道を訪れた際、雪が降り積もった歩道で転んでしまったのです。そのとき、通りすがりの人たちが駆け寄り、車椅子にみよっちさんを乗せてくれたそうです。

みよっちさんは海外旅行もしており、各国の人たちにも段差や坂道で困っている際に助けてもらったことが多々あるとのこと。

このように、設備のバリアフリーだけでなく、みんなが心のバリアフリーを持つことで解決することもたくさんあります

Ayumiでもみよっちさんに取材させていただいた記事はこちら!

参照:あなたの勇気ある一歩で自らの環境が変わる-車椅子トラベラー三代達也|バリアフリー情報サイト ふらっと。

参照:雪道で車いすから転倒 滑る足元…その時、駆け寄った人たち「北海道が大好きになりました」|神戸新聞NEXT


5.最後に

今回は、雪対策に役立つアイテムや雪国でのバリアフリー対策を紹介しました。

また、心のバリアフリーは最強のバリアフリーであるエピソードも紹介しました。

車椅子ユーザーの方はぜひアイテム購入の参考に、健常者の方は困っている人がいたら勇気を持って声をかけてみるきっかけにしていただけると嬉しいです!

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