旅行/観光 車椅子でも楽しめる!バリアフリーなプール施設6選

車椅子でも楽しめる!バリアフリーなプール施設6選

車椅子ユーザーが楽しめるプール施設6選

暑い夏に楽しめるレジャー施設といえば、プールです。

毎年夏になると多くの人が涼を求めて訪れるプールですが、車椅子だと段差が気になって行きたくても行けないという障害者の方も多いのではないでしょうか?

しかし、日本には車椅子でもプールを思いっきり楽しめる施設が数多くあります。

今回は、車椅子ユーザーでも安心して楽しめるバリアフリーなプール施設を6つご紹介します。今年の夏こそプールに行ってみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.プール専用車椅子で楽しめる!海の中道海浜公園「サンシャインプール」

福岡市東区にある海の中道海浜公園「サンシャインプール」は、ユニバーサルデザインを意識した誰もが楽しめるように配慮されたプール施設です。

ユニバーサルデザインとは、​​年齢や障害などに関わらず誰でも利用しやすいように設計された建築物や商品のことをいいます。

サンシャインプールの開園期間は、7〜9月の夏季限定で自走式、介助者式、寝台型3種類の車椅子を無料で貸し出しています。

プールにはスロープが設けられており、​​バリアフリートイレや看護師常駐の救護室、プール周辺には休憩所も完備されているから安心です。

チューブ内を滑り降りるドラゴンスライダーは階段を登る必要がありますが、ユニバーサルデザインで設計されたウォータージャングルなど、6つの異なるジャンルのプールに分かれています。

海の中道海浜公園はサンシャインプールの他にも、動物と触れ合える「動物の森」や、公園内では季節の花々を楽しめます。

参照:国営 海の中道海浜公園 サンシャインプール|海の中道海浜公園サンシャインプール管理所


2.ユニバーサルデザインで誰もが楽しめるレジャー施設 辻堂海浜公園「ジャンボプール」

辻堂海浜公園ジャンボプール入り口

神奈川県は辻堂海浜公園内にある「ジャンボプール」は、毎年7月中旬〜9月中旬まで開園している期間限定のレジャー施設です。施設内には、波の出るプールや一周の全長が270mもある流れるプールなど、6つのプールエリアに分かれています。

ユニバーサルデザインの取り組みとして、水にそのまま入ることのできる車椅子の貸出や、優先更衣室などがあります。

また、車椅子の方は波の出るプールと流れるプールが利用でき、身体障害者専用の休憩スペースや昇降リフトも確保されているので安心してプールを堪能できるでしょう。

園内の段差はバリアフリー化されており、障害者の優先駐車場やトイレ、シャワー室も完備されています。

プールの時期以外にも、芝生広場や交通公園などの公園内では様々なイベントが行われているので、プール以外にも楽しめる施設が満載です。

参照:神奈川県立 辻堂海浜公園|辻堂海浜公園管理事務所


3.スロープ付きプールで車椅子のまま入れる「長崎市民総合プール」

長崎市民総合プールは、平和公園内にある「スポーツゾーン」に位置するプール施設です。屋内には、50mプール、25mプール、幼児・児童用プールがあり、7コースある25mプールはスロープが設置されています。

水泳用車椅子の貸出を行っていて、館内の移動と合わせてそのまま水に入ることが可能です。1階には、身障者用の脱衣室が男性用と女性用の2カ所あり、トイレや浴槽、シャワーもついているので周りを気にせず利用できるでしょう。

長崎市民総合プールは水泳大会の開催地としても利用されていて、障害者の選手が出場する「長崎がんばらんば大会」の会場にもなっています。

また、50mプールの観覧席には車椅子専用のスペースがあり、障害者のスポーツへの参画を推進しています。

プールの営業時間は、時期によって異なりますが7月21日〜8月31日の期間は20時30分まで泳げるので、お仕事終わりの運動にもおすすめです。

参照:長崎市民総合プール|長崎市民総合プール
参照:【バリアフリー】長崎市民総合プール|長崎市公式観光サイト


4.プールリフトi-swimが導入されている施設「奥戸総合スポーツセンター」

東京都葛飾区に位置する奥戸総合スポーツセンターは、プールリフトが利用できる日本国内でも希少な施設です。プールリフトは、福祉用具・介護用品を扱うアビリティーズから導入しており、障害者の水泳教室にて活用されています。

障害者水泳教室の参加定員は20名(令和2年10月開催分)で、障害者への指導資格を取得したインストラクターが安全管理のもと開催しているので安心です。

令和2年度は計8回開催され、障害者の体力維持と水泳の楽しさを体験してもらうのに役立っています。

プールリフトは水泳教室から評判が広がり、今では個人での利用を希望されている人も受け入れて、誰もが安心して水泳ができるという「合理的配慮」を目指した施設づくりを進めています。プールは温水で一年中利用できるため、季節問わず水泳ができるのが魅力です。

奥戸総合スポーツセンターは、プール施設はもちろんのこと、テニスコートや野球場など区民のスポーツ活動を促進しています。

参照:奥戸総合スポーツセンター温水プール館・エイトホール|葛飾区体育施設指定管理者「住友不動産エスフォルタ・東洋管財共同事業体」
参照:葛飾区 奥戸総合スポーツセンターにプールリフト(移動式)が導入されました。|アビリティーズ


5.バリアフリー設備が充実しているプール施設「東綾瀬公園温水プール すいすいランド綾瀬」

東京都足立区東綾瀬にある「すいすいランド綾瀬」は、バリアフリーが充実している温水プールです。施設内は、車椅子で移動しやすいようにスロープや手すりが設置されており、段差はあっても2㎝未満でバリアフリーに配慮されています。

障害者優先更衣室・シャワー・トイレは、介助者も入室可なので安心して利用ができます。また、プールサイド用の貸出車椅子のほか、プール入退水時の介助も受け付けており障害者に配慮した対応が魅力です。

また、障害がある方でも参加できる運動サークルや教室があるのも、この施設の特徴です。

コースは、屋内と屋外、幼児用プールの3つに分かれていて屋内プールは温水なので1年中楽しむことができます。

プール利用時間は、9時30分~20時30分までのフリータイム制で、足立区民の65歳以上と障害者は証明書の提示で利用料が無料になります。

参照:東綾瀬公園温水プール すいすいランド綾瀬|足立区


6.障害者スポーツの社会参加を推進している「岐阜県福祉友愛プール」

岐阜県福祉友愛プールは、岐阜市内にある障害者専用のプール施設です。車椅子のまま入れるスロープが設置されているほか、障害のある人に対応したトレーニング器具もあります。

館内はバリアフリー対応されており、車椅子のまま使えるシャワー室も完備されています。

利用者は60歳以上の高齢者と障害者、その介助者に限定されているので、周りに気を遣うことなく水泳が楽しめるでしょう。

メインプールは、日本水泳連盟公認の25mプールで歩行専用コースもあります。サブプールは、深さ70㎝でお子様も安心して水に親しむことができます。

その他にも、体を温めるためのジャグジーバスや採暖室など、障害者や高齢者の体調に配慮した施設が整備されているのが特徴です。

公式ホームページからは、イベントや各種教室の確認ができるので、気になるものがあれば事前に問い合わせをして申し込んでみるのもおすすめです。

参照:岐阜県福祉友愛プール|一般社団法人岐阜県障害者スポーツ協会


7.障害者が安心して泳げるプール環境への取り組み活動を紹介

プールボランティア 取り組みの様子

ここまで、車椅子ユーザーでも楽しめるプール施設を紹介してきましたが、全国的にみると障害者がプールに行くという​​ハードルの高さである社会的バリア(障壁)がまだまだ根強いです。

そこで​​「認定NPO法人プール・ボランティア」では、​​障害者も高齢者も健常者と同じようにプールに行ける社会の実現を目指し様々な活動を行っています。

例えば、水泳の楽しさを知ってもらうために、障害者向けの水泳指導をマンツーマンで行います。水泳指導では、障害の特性や本人が希望する目標など一人ひとりに合わせているのが特徴です。

他にも、イベントを手伝ってくれるボランティアを募集したり、寄付金を募ったりと障害者が水に親しむためのきっかけとなるような取り組みが行われています。

プールボランティアの理念は、水泳を通して障害者が健常者と同じように社会生活が送れるようにするためのノーマライゼーションの推進です。(※ノーマライゼーションについての詳しい解説は、こちらの記事をご覧ください。)

そのため、水泳指導は​​障害者専用プールでなく、一般の市民プールを利用し理解を得ながら活動をしています。

参照:認定NPO法人プール・ボランティア

参照:障害者におけるノーマライゼーションとは?8つの原理やバリアフリーとの違いをわかりやすく解説!|バリアフリー情報サイト ふらっと。

8.最後に

今回は、車椅子でも楽しめるプール施設や障害者のプール環境への取り組みを推進する団体を紹介してきました。

一昔前までは、車椅子だとレジャーを当たり前に楽しむということが難しい世の中でしたが、最近では多様性を認めるという観点からユニバーサルデザインやノーマライゼーションの考え方が広まり、誰もが安心して楽しめるプール施設が増えつつあります。

この夏こそは、車椅子ユーザーも思い切ってプールに繰り出してみてはいかがでしょうか?

ふらっとでは、プール施設の他にも全国のユニバーサルビーチや海のレジャー情報をまとめたサイトがあるので、興味のある方はぜひそちらも合わせてご覧ください。

参照:障害者でも楽しめるバリアフリーなマリンスポーツ・ビーチ・海のレジャーを紹介|バリアフリー情報サイト ふらっと。

参照:全国のユニバーサルビーチ6選!〜楽しむポイントや注意点を徹底解説〜|バリアフリー情報サイト ふらっと。

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